アイバンク支援イベントの様子=東京麻布ライオンズクラブ奏支部提供

 角膜の移植が必要な患者とドナー(提供者)を橋渡しをする「アイバンク」に理解を深めてほしい――。国内外で活躍する音楽家らが11月8日午後5時半から、東京都中央区銀座7のヤマハホールで支援イベント「ドナーズフェローシップ・コンサート」を開く。収益の一部を日本アイバンク協会に寄付する。

 東京麻布ライオンズクラブ奏支部の主催で、コンサートは今回で9回目。今年は、視聴覚を失ったヘレンケラーがライオンズクラブ国際大会で「闇を開く十字軍の騎士たれ」と演説してから100年の節目に当たり、支部の寺沢幸裕会長は「何度見ても当時のスピーチは胸を打つ。その思いを例年以上に会場で共有したい」と話す。

 イベントでは、俳優の滝沢秀明さんらが出演するアイバンクをテーマにしたドラマ「ヒ・カ・リ」を上映。続いて、クラシック演奏家ユニット「Opus.7」がクライスラー作曲「愛の喜び」などを演奏する。また、ピアニストの新垣隆さんがイベントのために特別作曲した「光の騎士」を自ら奏でる。

 日本には角膜の病気による視覚障害者は約1万9000人いる。約2000人が移植を心待ちにしているが、実施件数は年800件余にとどまるという。

 ユニットを率いるフルート奏者の真鍋知子さんは「だれもが一度は耳にしたことのある曲を選んだ。心に響く演奏を届け、ドナーの増加に貢献したい」と語った。

 入場料はS席5000円など。問い合わせは同支部(03・6914・3516)。【田中泰義】

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