12月に南座(京都市東山区)である吉例顔見世(きちれいかおみせ)興行を前に、八代目尾上菊五郎さん(48)と六代目尾上菊之助さん(11)親子が28日、清水寺(東山区)を訪れ、境内の音羽(おとわ)の滝を参拝した。

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音羽の滝の前で参拝する尾上菊五郎さん(奥)と菊之助さん=2025年10月28日午前11時15分、京都市東山区、木子慎太郎撮影

 清水寺は初代菊五郎が芸道の覚悟を定めたゆかりの地で、2人の屋号「音羽屋」は音羽の滝に由来すると伝えられている。2人は今年5月にそれぞれ襲名し、今年の顔見世に出演する。

 菊五郎さんは「初代がここで決意を固めたように、この地で参拝できることに感謝している。お客様の声援を励みに日々研鑽(けんさん)を重ねたい」と語った。襲名披露でともに全国を巡る菊之助さんについて「体力もつき、芝居に向き合う姿勢が深まっている。『今日はどうでしたか』と毎日聞いてくる姿に成長を感じる」と目を細めた。

 菊之助さんは清水寺を訪れるのは初めて。「7月の大阪公演の舞台装置に清水寺と音羽の滝を描いていただき、いつか行きたいと思っていた。来年まで続く襲名披露興行を一生懸命がんばりたい」と話した。

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清水寺にある音羽の滝を訪れた尾上菊五郎さん(左)と菊之助さん=2025年10月28日午前11時16分、京都市東山区、木子慎太郎撮影

 顔見世は12月1~25日。昼の部は午前10時半、夜の部は午後4時半から。チケットの販売は11月9日からチケットホン松竹(0570・000・489)。

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清水寺にある音羽の滝を訪れた尾上菊五郎さん(左)と菊之助さん=2025年10月28日午前11時16分、京都市東山区、木子慎太郎撮影

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