千葉県立匝瑳高校(千葉県匝瑳市)の2年生17人が地元食材を生かしたレトルトカレーを考案し、商品化に取り組んでいる。10月19日の地元イベント「よかっぺ祭り」で試食会を開き、生徒たちは手応えを感じた。2026年1月の販売開始を目指す。
授業の「探究学習」の中で「地域を盛り上げたい」とグループを作り、地元名産品を使った商品開発を思いついた。匝瑳市の元地域おこし協力隊員で、この授業の外部講師を務める北條将徳さん(31)の助言を得て、幅広い世代に親しまれるレトルトカレーに目を付けた。
商品化の準備は5月にスタート。匝瑳市内に本社を構える「タイヘイ」のカレーをベースに、地元産の2種類の手作りみそや特産の赤ピーマンを加えた。派手さはないが、まろやかでコクのあるカレーに仕上げた。
赤ピーマンの生産農家や企業との交渉、告知ポスター製作、販売計画から活動を知ってもらうための交流サイト(SNS)の運用など、大部分を生徒が主体的に担った。
よかっぺ祭りの試食会では、赤ピーマンのカットとペーストの2種類をワンプレートで楽しめるカレーを500円で提供した。試食した人からは「赤ピーマンの甘さとカレー本来のスパイシーさがしっかりと感じられた」「子どもでも食べやすい」など、好意的な意見が寄せられた。
製造費用をまかなうため、12月から100万円を目標にインターネット上で寄付を募るクラウドファンディング(CF)を実施する。商品名は「匝瑳高校カレー」の予定。地元の商店や飲食店で販売したり、ふるさと納税の返礼品として提供したりすることを考えている。
グループ代表の平山陽己さん(17)は「試行錯誤しながらみんなで作りました。カレーを通じて、匝瑳の魅力を知ってもらえれば」と話した。【近藤卓資】
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