正倉院正倉(国宝、奈良市雑司町)を間近に見ることができる特別公開(1~3日)に、3日間で2万9428人が訪れた――。宮内庁正倉院事務所が明らかにし、「見たことのないほどの人出だった」と驚いている。

 通常は約20メートル離れた場所からしか見られないが、「万博イヤー」の特別企画として正倉の周りを1周できるコースが設けられた。来場者数の内訳は、1日=6354人、2日=1万979人、3日=1万2095人。日ごとに増え、最終日は午前10時の開門前に約1200人の行列ができた。

 敷地内に足を踏み入れた来場者たちは、さっそく正倉にスマートフォンを向けて撮影。警備員らが「立ち止まらず進んでください」とひっきりなしに呼びかけていた。かつて学校でならった「校倉(あぜくら)造り」を目の前で見た人たちは「頑丈そうやな」「でかいね」と口々に感心していた。

 同事務所の福冨彰・庶務課長は「新聞、テレビで紹介されたので、たくさんの人に来ていただけた。大きな混乱もなくほっとした」と話した。今後の特別公開については未定という。

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