泣き続ける赤ちゃんにどう対応すればいい? Ana Tablas-Unsplash
<赤ちゃんが泣き止まないとき、原因がわからず不安になる親は多い。赤ちゃんにも大人と同じように「気分」があり、環境や発達の変化によって揺れ動いている>
信じがたいことかもしれないが...赤ちゃんにも大人と同じように「気分」がある。赤ちゃんの気分は急に変化しやすく、その多くは睡眠、空腹、過剰な刺激(光や音が強すぎるなど)、そしてつながりを求める欲求に左右される。
「赤ちゃんは寝返り、ハイハイ、歩行など、新しいスキルを習得しているときにも感情の変化を経験する」と、子どもの発達に詳しい専門家であり、子育て支援ブランドEat Play Sayの創設者でもあるジョーダン・コヴェレスキー・ゴーマン氏は本誌に語っている。
「脳と体がフル稼働しているため、ぐずったり、甘えたりしやすくなる」と彼女は続ける。
「また、暑すぎる・寒すぎる・おむつ替えが必要など、些細な身体的要因でも気分は変化する」
多くの親は、赤ちゃんが機嫌を損ねたときにチェックリストを思い浮かべる。おむつは濡れていないか? 歯が生えてきていないか? 毛布が必要か?──だが、それらをすべて確認しても泣き止まない場合、親がストレスや不安を感じるのは自然なことである。
幸いにも、赤ちゃんの気分をすぐに落ち着かせるための方法はいくつも存在する。
泣き止まない赤ちゃんを落ち着かせる方法
「リズミカルな動きや包み込むような抱き方は、胎内の環境を再現し、赤ちゃんに落ち着きを与える効果がある」と、周産期メンタルヘルス専門家のマリリン・クロス・コールマン氏は述べている。
「おくるみで包み、抱っこして軽く揺らすことで、赤ちゃんの脳が落ち着くことがある」
また、「肌と肌のふれあい」も非常に効果的な手法である。「赤ちゃんを素肌に抱くと、オキシトシン(いわゆる愛情ホルモン)が分泌され、赤ちゃんとケアする人の双方に安心感をもたらす」とコールマン氏は説明する。
「これは赤ちゃんを落ち着かせるだけでなく、親子の絆を強める効果もある」
もっとも、抱っこして揺らすだけで解決するとは限らない。親にとって、「普通のぐずり」と、赤ちゃんがより多くの感情的サポートや医療的対応を必要としている兆候とを見分けるのは難しい場合がある。
赤ちゃんのこんなサインには注意が必要
ゴーマン氏は、注意すべきいくつかの「レッドフラッグ」を挙げている。
「赤ちゃんが泣いても、授乳、抱っこ、または昼寝で落ち着くようなら、それは通常の自己調整である」と彼女は説明する。
「しかし、泣き方が激しく、数時間続き、すべてのニーズを満たしても泣き止まない場合は、逆流症や不快感、病気などのサインである可能性がある」
コールマン氏は、「クライングカーブ」と呼ばれる発達パターンにも言及している。これは、生後すぐから泣く時間が増え、生後6〜8週頃にピークを迎え、その後徐々に減少していくという現象である。
このピーク期に、多くの母親がメンタルヘルスの支援を求める傾向があるという。
「赤ちゃんを落ち着かせられないことで、親はしばしば『自分は失敗している』と感じてしまう」とコールマン氏は語る。
「しかし、この現象を理解し、自分は間違っていないと知ることが極めて重要である。たとえフラストレーションを感じても、これは正常な発達過程にすぎない」
もし泣き続ける場合は、授乳の異常、ぐったりしている様子、発熱、おむつの回数の変化など、深刻な不調の兆候に注意を払う必要がある。
コールマン氏は、親の直感を信じることの重要性を強調している。「何かがおかしいと感じた場合、ためらわずに医療機関へ相談するべきである」と彼女は述べる。
さらに、親自身が不安、過刺激、緊張を感じていると、その感情が赤ちゃんに伝わり、赤ちゃんがより落ち着かなくなることがある。
ゴーマン氏は、「まず親自身が心を整えること」が最も重要だと指摘する。「反応する前にゆっくり深呼吸をする、穏やかな音楽を流す、あるいは短時間外に出て気分をリセットするなどの方法が有効である」と彼女は助言する。
パートナーや支援してくれる人がいる場合は、短い休憩を取ることも推奨される。
「どんなに困難な状況でも、親が深呼吸をしたり、落ち着いた声で話したりする姿を見せることは、赤ちゃんに『自己調整』の方法を教えることにつながる。それは親が子に与えられる最大の贈り物の一つである」とゴーマン氏は結んでいる。
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