大分 臼杵 新学期の最初の週の授業短縮

大分県臼杵市では、市内のすべての小中学校で、新学期の最初の週の授業を短縮する「リラックス・スタート」という取り組みを初めて行っています。

この取り組みは、厳しい暑さが続く中、学校の再開に体が追いつかず、体調を崩す子どもが出るのを防ぐため、25日から1週間は午後の授業は行わないほか、中学校では原則、部活動も行わないとしています。

このうち、市浜小学校では、夏休みの宿題などを抱えた児童が元気に登校しました。

6年生の教室では、掃除や宿題の確認などが行われ、給食を終えると児童たちが下校していました。

6年生の男子児童は「夏休み中よりもけさは早起きしました。ことしは最初から午前中だけなので少し楽です」と話していました。

女子児童は「夏休みは暑いのでなるべく家で過ごしました。学校にちょっとずつ慣れていく感じがするのでいいと思います」と話していました。

市浜小学校の山本英幸校長は「少しでも子どもたちが学校生活になじんで、ゆっくりと自分たちの生活をスタートさせてほしい」と話していました。

同じような取り組みは大分県では日田市でも行われているということです。

教員の働き方の改善にもつながるか

この取り組みについて臼杵市教育委員会では、子どもたちだけでなく教員の働き方の改善にもつながるのではないかとみています。

市教育委員会によりますと、夏休み明けの2学期は、残暑に加えて、長期休暇中の生活リズムの乱れから、全国的に不登校などが増加する傾向にあるとされています。

今回の取り組みによって年間を通した授業時間数は減ることになりますが、市教育委員会では、学習の進度に影響はなく、国が定める必要な授業時間数も満たせるとしています。

このほか、授業の短縮によって、共働き家庭などへの影響が考えられることから、臼杵市では、「放課後児童クラブ」の今週の開始時間を前倒ししているということです。

また、夏休み明けは教員にとっても宿題の添削や新学期の授業準備など業務が忙しくなる傾向にあることから、教員の持続可能な働き方にもつながるのではないかとしています。

臼杵市教育委員会学校教育課の新名敦課長は「まずは子どもたちが安心してスタートできることが一番で、教員も余裕を持って授業の準備などにあたってほしい。この取り組みについて保護者などからも感想を聞いて適宜、修正していきたい」と話していました。

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