=ゲッティ(写真はイメージ)

 市販薬と効能や成分が似ている「OTC類似薬」の保険適用見直しで、厚生労働省が患者に追加負担を求めることを検討している代表的な医療用医薬品が判明した。鎮痛剤として広く使われるロキソニンや、花粉症などで用いられる抗アレルギー薬のアレグラ、皮膚保湿剤のヒルドイドゲルなどが含まれる。

 厚労省は、OTC類似薬について、公的医療保険の適用を維持する一方、患者に薬剤費の4分の1の料金の追加負担を求める見直しを、2026年度中に実施する方針だ。自民党と日本維新の会は、対象を77成分、約1100品目とすることで合意している。

 追加負担が必要となるのは、このほかに、去たん薬のムコダイン、下剤のマグミット、鼻炎薬のアレジオンなど。湿布薬も対象となるものがある。

 全国保険医団体連合会(保団連)によると、ロキソニンやアレグラ、ムコダインは年間数億錠、マグミットは十数億錠が処方されているといい、「患者に広く影響が出る可能性がある」と指摘している。厚労省は子どもや慢性疾患の患者、がん患者、アレルギー患者らは追加負担を求める患者の対象外とする方針だ。【鈴木理之、肥沼直寛】

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