
兵庫県丹波市市島町で創業176年を迎える西山酒造場は、18年間貯蔵されたブランデー樽(たる)の原酒を使うブランデーハイボール缶を開発した。クラウドファンディングで、5千円支援すれば270ミリリットル入り缶3本セット(オンラインショップの1500円クーポン付き)が3月下旬から順次届く。
2014年に丹波地域は豪雨災害で多くの被害が出た。西山酒造場の酒蔵も床上浸水して、日本酒1万本が廃棄処分された。同社は03年からブランデー製造に取り組んでいたが、酒蔵から約1キロ離れた高台の場所に蒸留所があり、樽は無事だった。
ブランデーづくりを担当する織田敦さん(52)と浜木大輔さん(31)は07年より前から貯蔵している樽が8本あり、この熟成したブランデー原酒を眠らせたままにしたくないと、昨年から東京ウイスキー&スピリッツコンペティションに出品。昨年は銀賞、今年は金賞を受賞した。
2人は手応えを感じて、ブランデーをお手軽に多くの人に飲んでもらえるようにハイボールを考案した。

商品名は「ブラボー」。原料は被災を免れた18年間樽熟成のブランデーに、自社の若いブランデーをブレンド。同社の地下から湧き出す超軟水の仕込み水と炭酸のみで「まじりっけなし」の製造にこだわった。ブドウにビターな風味が混じる芳醇(ほうじゅん)な味わいに仕上がったという。「ストレートはもちろん、水を足しても、氷で割ってもおいしいです」と浜木さん。
「ブランデーハイボール缶」の支援はクラウドファンディング「CAMPFIRE」で。来年1月18日までに200万円を目標とし、樽や原料の購入などに充てる。3本セットの他にも多彩なリターンが並んでいる。
まず3千本を用意する。好評であれば、増産して、来年中に一般販売を目指したいという。
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