この数年のサケの記録的な不漁を受け、冬の伝統的な保存食である「新巻き鮭」をサケではなく、養殖サーモンで使って作る動きも出ている。

 海産物の加工・販売をする岩手県釜石市の「リアス海藻店」では、地元で養殖した銀鮭(ぎんざけ)(サーモン)を使った「サーモン新巻」を約250本販売している。三陸ではサケの不漁が続き、北海道産のサケを使っていたが、2年ほど前から養殖の銀鮭を使った試作を重ねていたという。

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 天然のサケと違い、養殖の銀鮭は脂が多く、味付けが難しい。塩につける期間などを工夫した。定番のサケの新巻きとともに贈答用などで購入する人も出ている。

 平野嘉隆社長は「養殖の銀鮭は材料を安定確保できるメリットもある。サケだけでなく、銀鮭を新たな柱にできれば」と意気込む。

 国立研究開発法人水産研究・教育機構によると、2020年に全国の河川や沿岸で捕獲されたサケは約2千万匹で、22年には約3400万匹に増加した。しかし、23年以降は減少が続き、25年11月末時点では1989年以降で最も少ない688万匹に落ち込んでいる。海水温の上昇やエサとなるプランクトンの増減が影響している可能性があるという。

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