黄金色のサツマイモが並ぶ農園=静岡県御前崎市で2026年1月14日、藤倉聡子撮影

 健康志向の天然スイーツとして人気の干しイモ。発祥の地とされる静岡県御前崎市では、生産の最盛期を迎えている。強く乾いた「遠州のからっ風」の下、蒸して成形した黄金色のサツマイモを干す風景がそこかしこに見られる。新物の出荷は2月まで続く見込み。

 御前崎市白羽地区の斎藤丈雄さん(75)の農場では14日、地元の池新田高・家庭コースの3年生15人が参加し、干しイモ作りの体験活動が行われた。糖度の高い品種「紅はるか」の甘い香りが漂う中、生徒たちは、ふかしたイモの皮をむいたり、干したイモの硬くなった部分をはさみで取り除いたりしながら、工程を学んだ。

干したイモの硬い部分をはさみで除く生徒ら=静岡県御前崎市白羽で2026年1月14日、藤倉聡子撮影

 家庭コースでは今年度の課題研究で、特産品の魅力を広めることに取り組み、干しイモのアレンジレシピや廃棄される皮の用途について研究してきた。生徒たちは熟練の高齢者や、外国人研修生に作業を習いながら、担い手や後継者の不足など、生産現場の課題にも思いをいたしていた。

 斎藤さんは「まずは、若い人に地元の魅力を知ってほしい」と話し、「干しイモについて学んでくれて、ありがとう」と生徒らを送り出していた。

 御前崎には1766年、遭難した薩摩藩の御用船を助けた礼としてサツマイモ栽培が伝えられた。白羽村(現在の白羽地区)の農家、栗林庄蔵が1824年に考案した「煮切り干し」が、干しイモのルーツとされる。現在は国内生産の9割を占める茨城県の干しイモ作りも、御前崎から伝わった。

 御前崎市は、干しイモ誕生200周年の2024年から、伝統の特産品として市内外に発信することを目指す「干し芋プロジェクト」に取り組んでいる。【藤倉聡子】

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