「京のブランド産品」に認証された新たな京野菜「京はたけ菜」が、今年、京都市中央卸売市場にデビューした。JA京都中央は、京都生まれの新たなブランド野菜として生産を増やしていく。目指すのは、同じ京都生まれで、今では全国区となったあの伝統野菜だ。

京はたけ菜はアブラナ科の植物で、地元では「畑菜」と記されてきた。小松菜やホウレン草のような見た目だが、葉っぱに「欠刻(けっこく)」と呼ばれるギザギザがあるのが特徴だ。
JAグループ京都によると、ホウレン草よりカルシウムやビタミンB6を多く含み、栄養価も高いという。小松菜と同じような使い方ができて、煮てよし、炒めてよし、漬けてよし。あくや癖はほとんどなく、小松菜と比べても茎の部分が非常にやわらかい。
京都市内では、主に伏見区周辺で栽培されてきた。2月の「初午(はつうま)」の日に食べると邪気払いができるとされ、伏見稲荷大社の「初午大祭」に奉納される。京都ではこの日に「からしあえ」にして食べる風習が残っているという。記者は油揚げと一緒に炊いてみた。さっと火を通すだけで味しみもよく、扱いやすい。

「このあたりでは、昔からみな、コメの裏作で畑菜を作っていたんですよ。でも、京みず菜がブランド化されると、ほとんどの農家が水菜の栽培へと転換していきました」
京都市伏見区の農業、平岡正弘さん(64)が教えてくれた。JA京都中央の南部みず菜部会部会長を務めている。ただ、水菜の人気に火がついて他地域でも生産されるようになるにつれ、差別化が難しくなり、価格競争力も落ちてきた。「そこでもう一度、昔つくっていた畑菜を復活させてみようか、となったんです」
ビニールハウス4棟、総面積約90アールで京みず菜などを生産してきた。今年はそのうち15アールを京はたけ菜にあて、近隣の農家20軒弱とタッグを組んで、生産に取り組んでいる。
平岡さんは「まろやかな甘みがあって、生のままでもお浸しにしてもいい。茎がやわらかくて折れやすいという難点はあるが、栽培も難しくない。京みず菜に次ぐ伝統の京野菜ブランドに育てていきたい」と意気込む。
京のブランド産品とは
京のブランド産品 公益社団法人「京のふるさと産品協会」が、安心・安全と環境に配慮した「京都こだわり農法」で生産され、優れた品質のものだけを認証する。おいしさと信頼の目印「京マーク」を表示して出荷される。代表的な産品としては万願寺甘とう(トウガラシ)、九条ねぎ、賀茂なす、聖護院かぶ、丹波くりなど。丹後とり貝や丹後ぐじ(アカアマダイ)などの海産物もある。

とっても簡単 京はたけ菜クッキング
京はたけ菜のからしあえ
①1袋(200グラム)を塩を入れた熱湯でゆでる
②冷水に取って絞り、2~3センチの長さに切る
③薄口しょうゆ小さじ2、だし汁大さじ1、溶きがらし適量とあえる。すりごまをかけてもよい
(JA京都中央会発行の小冊子ベルメールから)
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