東京大学の赤門=東京都文京区で2025年10月15日撮影

 国公立大の2次試験2日目となった26日、各地で試験が実施された。東京大では地理歴史の2科目で女性の社会進出に関する問題が出された。東大は女子学生が2割前後と少ないことで知られ、これから入学する学生へのメッセージとも受け取れるような出題となった。

 女性の社会進出が題材となったのは「日本史探究」と「世界史探究」。日本史探究では、日中戦争~太平洋戦争と高度経済成長期における日本の男女の働き方の変化について、その理由などが問われた。

 世界史探究では、古代ギリシャの詩などから世界における女性の社会的な地位や役割の変遷について考えさせる問題が出された。

 日本史と世界史で同じテーマを扱ったのは偶然なのだろうか。

 学校基本調査によると、国公私立大の合計で女子の割合は近年4割を超えているにもかかわらず、東大(学部)は2割前後で推移。2025年度の入学者も21・3%にとどまった。

 今回2次試験に進んだ受験生も7478人中、女子は約2割で1703人だった。27年度までに30%に引き上げることを目標としているが、想定通りに上昇していないのが現状だ。

 東大の男女比率の偏りは過去の入学式でも話題となった。19年春に社会学者の上野千鶴子さんが祝辞で「偏差値競争に男女別はありません。ですが、大学に入る時点ですでに隠れた性差別が始まっています」と指摘した。

 24年春には藤井輝夫学長が式辞で新入生の性別の偏りに触れ「さまざまな構造的差別は自然には解消されないので、私たちがそれを認識し、自省し、アクションを取る必要がある」と呼びかけていた。【木原真希】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。