4月から暮らしに関わる制度や仕組みが変わります。少子化対策の財源となる「子ども・子育て支援金」の徴収が始まり、自転車で交通違反をした場合、反則金が科せられることになります。一方で、私立高校の授業料が実質無償化され、公立小学校での給食費負担も軽減されます。主なものをまとめました。
子育て支援金の徴収開始
子ども・子育て支援金は、少子化対策の財源として、公的医療保険料に上乗せして徴収され、児童手当の拡充など、子育て世代への支援に使われます。こども家庭庁の試算によると、会社員らが入る被用者保険の加入者は、平均で1人当たり月500円が新たな負担になります。
加熱式たばこ増税
加熱式たばこが増税されます。紙巻きたばこと比べて税額の占める割合が1~3割ほど低かったため、4月と10月の2回に分けて是正し、増税分は防衛力強化の財源に充てられます。増税分を含む値上げ幅は各社異なり、例えば「アイコス」を手がける米フィリップ・モリスの日本法人は、50銘柄を40~50円値上げします。
自転車の交通違反に反則金
自転車の交通違反では、16歳以上の自転車利用者を対象に、「青切符」を交付して反則金を納付させる新しい制度が始まります。113種類の違反が対象で、主な反則金の額は、スマートフォンの画面を注視したり通話したりする「ながら運転」が1万2000円、信号無視が6000円、傘差し運転が5000円です。警察は、朝の通学・通勤の時間帯や日没前後に、事故が目立つ地域で重点的に取り締まることにしています。
軽油引取税の暫定税率廃止
軽油にかかる地方税「軽油引取税」(1リットル当たり32・1円)のうち、上乗せ分の暫定税率(同17・1円)が廃止されます。既に暫定税率分は補助金を充て減額しており、法施行後も小売価格は変わりません。ガソリン税の暫定税率(同25・1円)は昨年末に廃止されています。
私立高授業料の実質無償化
一方で、教育や子育てに関する支援策が拡充されます。
私立高校に通う生徒の授業料負担を軽減する「高校就学支援金」の上限が45万7200円へと引き上げられ、実質的に授業料が無償化されます。25年度は世帯年収に応じて支援額に差が付いていましたが、世帯年収に関わらず国が支援することになります。一方、留学生は支援金制度の対象から除外し、在校生のみ、年収に応じて39万6000円を上限に支給します。
給食費負担の軽減
全国の公立小学校で給食費の負担額が軽減されます。保護者の所得に関わらず、児童1人当たり月5200円が国から都道府県を通じて市区町村に配分され、市区町村は食材費として保護者に請求していた額を軽減することが可能に。月の食材費が5200円を超える場合は保護者から徴収できます。
年収130万円の壁で新ルール
働き方に関係する制度改正もあります。
パート労働者らの働き控え対策で、会社員の配偶者が扶養から外れる「年収130万円の壁」の年収要件が緩和され、残業代を含めない金額で年収を計算できるようになります。雇用契約時の賃金で扶養認定し、繁忙期に残業して年収130万円以上になっても実質扶養から外れなくなります。
在職老齢年金の減額基準引き上げ
また、一定の給与がある高齢者の厚生年金を減額する「在職老齢年金」の基準を見直し、減額が始まる基準を、現行の月51万円から65万円に引き上げます。人手不足で、シニア層の働き控えになるとの指摘があり、減額されにくくなることで働き控えを緩和する狙いがあります。【近森歌音、斎藤文太郎、深津誠、井口彩】
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