定例記者会見で発言する盛岡市の内舘茂市長=盛岡市役所で2025年9月2日午前、佐藤岳幸撮影

 市街地に出没したクマなどへの発砲を市町村の判断で行うことができる「緊急銃猟」について、盛岡市の内舘茂市長は「発砲する場面は相当限られる」などとして、制度の運用に慎重な姿勢を示した。

 「緊急銃猟」は、▽銃弾が人に当たる恐れがない▽銃猟以外の対応が困難――などの条件を満たせば、市町村の判断で人の生活圏で発砲できる新たな駆除制度。9月から始まった。

 全国的に被害が顕在化しているツキノワグマについては、盛岡市でも今年4月にJR盛岡駅近くの寺に現れるなど、市街地での目撃情報が増えている。

 2日の定例記者会見で制度の運用などについて問われた内舘市長は「対応マニュアルの改正や必要な人員の確保などを進めている」とした上で、「(発砲するのは)相当な場合なんだろうと思っている」と話した。

 市環境部も「緊急銃猟は、人家など人がいるところではできない。時間がない中で、非常に難しい判断が求められる。(ツキノワグマへの対応は)専門家や猟友会などとも相談して対応を進めたい」などとした。【佐藤岳幸】

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