
福岡県立小倉商業高(北九州市小倉南区)の生徒と西日本工業大情報デザイン学科が共同で作ったプロジェクションマッピング「未来へのステージ」が、大阪・関西万博の会場で上映されている。12日まで毎日2回、日没後に世界各国から選ばれた作品の一つとして万博会場のEXPOホール「シャインハット」の壁面に映し出されており、来場者に人気だ。

小倉商では3年生(2024年度)の授業(課題研究)で地域連携・協働プロジェクトの一環としてプロジェクションマッピングチーム「PJK」を発足させた。PJKは西工大情報デザイン学科のテクノロジーアート研究所にある梶谷克彦教授の研究室(カジケン)と共に連携プロジェクト「小倉商業高校PJK with カジケン」を設立。PJKがアイデアと絵画、カジケンのメンバーらが映像化を担当し、未来に羽ばたく鳥や未来に咲いてほしい花などが明るく鮮やかな映像となった作品が完成した。
完成後、大勢の人に見てもらいたいと1月末、万博のプロジェクションマッピングに応募。公募には34カ国、約200点の作品が寄せられたが、チームの作品はその中から上映される102点の一つに選ばれたという。

そして今年度、小倉商では卒業生に続いて現在の3年生も新たなプロジェクションマッピングの制作に向けて始動している。8月28日には西工大(小倉キャンパス)で梶谷教授と初めての打ち合わせに臨み、10月中旬に予定している文化祭「倉商祭」の告知を校舎に映し出すことを決めた。橋本歩依(あい)さん(18)は「先輩が制作した作品と、到津の森公園で開催していた(西工大の学生らによる)『光る魔法の森公園プロジェクト』を見て、鳥肌が立つほど感動しました。先輩たちのように大勢の人に『すごい』と思ってもらえるような作品で地域の人を笑顔にしたい」と話した。梶谷教授は「すごく活発にアイデアを出してくれた」と高校生の熱意を称賛した。
小倉商は昨年からDXハイスクールに指定されており、德永由紀子校長は「プロも含めてあらゆるジャンル、年齢層の応募からチャンスを勝ち取ったことがうれしい。生徒の自信にもつながり、今後のまちづくりにもいかしていきたい」と述べた。【反田昌平】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。