大阪・関西万博で9日、ベトナムの歴史や文化を紹介する「ナショナルデー」があった。今年はベトナム戦争終結50年、建国80周年にあたる記念の年。日本とも関わりの深いベトナムの魅力を発信しようと、会場内では伝統的な民芸人形作り体験や民俗衣装のファッションショーがあった。

 公式式典の文化パフォーマンスでは、農村の生活をコミカルに描いた人形劇が演じられたほか、2023年の日越国交樹立50周年を記念して制作されたオペラで、17世紀初頭の朱印船貿易が結んだ日本の商人とベトナム国王の娘の恋物語「アニオー姫」の一節も披露された。

 ベトナムは大阪にとって特別な国だ。大阪労働局によると、24年10月末現在、府内で働く外国人労働者17万4699人のうち、ベトナム人が全体の34.8%にあたる6万871人を占めトップだ。また大阪府八尾市には国内最大級のベトナム人コミュニティーがあり、地域住民との共存が進んでいる。

 式典であいさつしたベトナムのレ・タイン・ロン副首相は、日本に暮らす60万人超のベトナム人に触れ、「日越関係が両国民の利益および、地域と世界の平和、協力、発展の新たな段階に入ることを確信している」と述べた。

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