34年ぶりの東京開催となった陸上の世界選手権は8日目の20日午前、女子20キロ競歩が行われ、国立競技場をスタートとフィニッシュに、神宮外苑の1周1キロのコースを18周して争われました。

このうち日本記録を持ち4大会連続4回目の出場となった26歳の藤井選手は、スタートから先頭集団に食らいつきレースを展開しました。

15キロすぎには3番手に上がり、その後も粘り強い歩きで順位をキープし、残り3キロ付近では2回目の警告を受けながらもそのまま、国立競技場に戻ってきました。

トラックでは追い上げてきたエクアドルの選手に迫られましたが、力強く腕を振って逃げきり、みずからの日本記録を15秒更新する1時間26分18秒のタイムで銅メダルを獲得しました。

競歩の日本の女子選手がメダルを獲得したのは、オリンピックと世界選手権を通じて初めてです。

このほか日本勢は、岡田久美子選手が18位、柳井綾音選手が37位でした。

金メダルはパリオリンピックで銀メダルを獲得したスペインのマリア・ペレス選手で、タイムは1時間25分54秒でした。

藤井菜々子「自分が思い描いたレースでき大感激」

藤井菜々子選手は日本記録を更新したことについて「全然、気が付かなかったが、まさかこの大会でベストが出ると思っていなかったのですごくうれしい」と話したうえで「今大会は本気でメダルを狙って勝ちに来たので、そのとおりになったというか自分が思い描いたレースができたので大感激です」と笑顔で話しました。

日本の女子選手として初のメダル獲得については「これまで男子がメダルをとっていて『女子はまだまだ』と言われていたので『必ず私がメダルをとる』と練習を続けてきた。次の大きな一歩に踏み出せたと思う」と日本女子競歩界初の快挙に胸を張っていました。

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