
「第39回NAHAマラソン」が12月7日に開催される。本番に向けて練習に熱が入るジョガーもいれば、準備の第一歩に悩む人もいるのではないか。マラソンに欠かせないシューズの選び方や走り方のポイント、効果的なエクササイズ方法を専門家に聞いた。(社会部・西平光葉)
実際に試着 ベストな靴を NAHAマラソンシューズの選び方
スーパースポーツゼビオ 古堅さんに聞く
フルマラソン完走を目指すジョガーにとってランニングシューズ選びは重要だ。しかし、メーカーや機能性、デザインなど「何を基準に選べばいいか分からない」と悩む人も多いのではないだろうか。そこで、スーパースポーツゼビオ宜野湾店の古堅徳洋さん(40)にシューズ選びのポイントを聞いた。
古堅さんは「クッション性、反発性、軽量性の3点が大事」と話す。

経験と足に合わせ考える
3点のバランス
自分の足の状態やランニング習慣に合わせて、この3点のバランスを考えることが重要だという。
マラソン初心者は「クッション性に優れた靴」がお薦め。足裏への衝撃を和らげ、体への負担を軽減してくれる。クッション性が高い靴は軽量性に欠ける傾向があったが、近年は両方を兼ね備えたモデルも誕生している。
タイムを縮めたい経験者には「反発性があり軽量な靴」を薦める。例えば、シューズ内部にプレートが入っている靴は反発性に優れ、踏み込んだ力をはね返すため、タイム向上が期待できる。
足幅もポイント
サイズは、足長の実寸サイズに対して0・5~1センチ大きい靴を選ぼう。足幅も大事なポイント。例えば、偏平足や外反母趾(ぼし)に悩む人は足幅が広い傾向があるため、自分の足幅に合った靴を選ぶことが重要だ。
靴の試着も大切。足は午後にかけてむくみやすいため、試着は足が大きくなる午後が理想。試着は、片足だけでなく必ず両足で履き、歩いたり軽く走ったりしてみよう。足の指がつっかえず、かかともずれなければその靴がベスト。
ゼビオ宜野湾店では3D足型計測器を使って、足長や足幅、足の甲の高さ、アーチ(土踏まず)の高さなどを調べることができる。静止時の状態だけでなく、歩行時の重心の流れ方も測定できる。

走り方のポイントと体づくり タイム伸ばす鍵は「姿勢」
TanRen Lab代表山田さんに聞く
体の重心位置を高く■腕と脚を後ろに振る■つま先を正面に向け走る
走る時に意識するポイントや効果的なエクササイズ方法をTanRen Lab代表でトレーナーの山田誠さん(33)に聞いた。
「足腰の負担を減らし、タイムを伸ばすために重要な点は『姿勢』にある」と話す。以下の三つのポイントを意識することが重要だと説明する。
一つ目は、顎を引いて、体の重心位置を高く置く。そうすることで、膝の負担を軽減することができる。二つ目は、推進力を出すために、腕と脚を後ろに振ること。三つ目は、つま先を正面に向けて真っすぐ走ること。地面をしっかりと蹴ってエネルギーを伝えることができる。

しかし、走りながら正しい姿勢を意識し続けるのは難しい。特に長時間のデスクワークによって姿勢が崩れ、肩が内に丸まり、頭が前に出ている人も多いのではないだろうか。日頃のエクササイズやマッサージで、正しい姿勢へ改善していくことが重要だ。
家で簡単にできるストレッチボールを使った首のセルフマッサージを紹介する。あおむけで寝転び、ストレッチボールを頭の下あたりに置く。顎を引きながら、頭を地面へ押し付け左右交互に20回振る。顎を引きやすくなると同時に、視界のぼやけを改善できる。走る前や、朝に行うと効果的だ。

次は、胸椎回旋の関節運動。あおむけになって膝を立て、両手を広げる。膝同士をしっかりとくっつけて、左右交互に膝を倒す。これを10回繰り返す。これにより、胸椎の可動域が広がり、腕と脚が後ろに振りやすくなる。

最後に、走る直前にお薦めの壁を使ったエクササイズ。まずは両手を壁に付け、体重をかける。お尻の筋肉に力を入れて、かかとを上げた状態を5秒間キープし、3セット繰り返す。その後、片脚ずつ上げて5秒キープする。安定するようになったら、スピードを上げて脚上げを繰り返す。これにより、地面をたたく感覚が身に付く。

マラソン初心者の練習は「ペースや距離にとらわれず、走ることは楽しいと実感することが大事。まずは5分のランニングを1週間継続しよう」と話した。
他のエクササイズ方法を含めた解説動画です。
特注インソールで安定感
適切なアーチの高さ固定■使用後は手洗いし陰干し
古堅さんによると、多くの人は体の重心が傾き、体幹バランスが崩れているという。自分に合わない靴を履き続けると、痛みやけがにつながる恐れがある。
そこでお薦めするのが、インソール(中敷き)だ。適切なアーチの高さが固定され、動きに安定感が出る。
ゼビオ宜野湾店では自分に合ったオーダーメードのインソールを15~20分程度で作製することができる。

インソールが摩擦で破れるのを防ぐため、水にぬれたままにしておくのは避けよう。使用後は手洗いし、陰干しするのが長持ちさせる秘訣(ひけつ)だ。
古堅さんは「足の悩みを丁寧にヒアリングした上でインソールを作製している。まずは効果を実感してもらいたい」と話した。


出場者の話題募集
沖縄タイムスは「第39回NAHAマラソン」に出場する皆さんのさまざまな話題を募集します。
「○○の思いを胸に初挑戦」「親子3世代、一家総出で参加」「完走したらプロポーズ」「○○の記念」など心温まるチャレンジやユニークな話題を募ります。寄せられた情報を基に、記者が取材に伺う場合もあります。
宛先はNAHAマラソン事務局、メールepisode@naha-marathon.jpに名前、電話番号、話題の内容をお送りください。またはこちら(http://mail-to.link/m9/2d6u0b6)から投稿をお願いします。

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