■MLB マリナーズ1-6ドジャース(日本時間29日、T-モバイル・パーク)

ドジャーズの大谷翔平(31)が今季最終戦となった敵地でのマリナーズ戦に“1番・DH”で2試合ぶりに出場、5打数3安打。7回の第4打席に自己最多、球団新記録となる55号ホームランを放ったが、リーグトップのK.シュワーバー(32)には1本届かなかった。

前日28日は8月22日以来、今季2度目の休養日、父親リストでの欠場を含めると4試合目となった。レギュラーリーグ最終戦にはスタメン出場、リーグトップのシュワーバーとは2本差に迫っている大谷は3年連続本塁打王に1試合2本塁打以上が必要となった。

マリナーズの先発はB.ミラー(27)、通算成績は6打数2安打、打率は.333、本塁打はなし。逆転での本塁打王へ、1回の第1打席、カウント1-1から落ち切らなかったスプリットを捉えたが、打球に角度が付かず、ライト線へのツーベース。31試合連続出塁でチャンスメイクも後続が続かなかった。

ドジャースの先発はレギュラーシーズン最終登板となるC.カーショー(37)、中継ぎ登板から中3日、先頭打者を打ち取ると、2番・60本塁打のC.ローリー(28)はストレートで詰まらせてファーストフライ。1回を無失点に抑えた。

2回、2死一塁で8番・キム ヘソン(26)が内角高めのボールを上手く腕をたたんでライトスタンドへ3号先制のツーラン。5月31日以来、約4か月ぶりの一撃でカーショーに得点をプレゼントした。その裏、カーショーは先頭打者から三振を奪うと、L.レイリー(31)はカーショーの代名詞でもある大きなカーブで空振り三振と2者連続三振を奪った。

3回、先頭で迎えた大谷の第2打席、フルカウントからコンパクトなスイングでライト前ヒット、今季42度目のマルチヒットと休養明けも好調をキープ。すると3番・F.フリーマン(36)がレフトスタンドへ24号ツーラン。4対0とリードを広げた。

4回、2死走者なしで大谷の第3打席、一発を狙ってもいい場面でカウント0-1から内角高めのストレートを豪快な空振り、2ストライクと追い込まれると、最後は高めのボール球のストレートに手を出してしまい、空振り三振に倒れた。

勝ち投手の権利のかかった5回のマウンドに上がったカーショー、先頭打者にヒットを許したが、1死から1番・R.アロザレーナ(30)からストレートで通算3500奪三振となる空振り三振、続く2番。ローリーも空振り三振に打ち取り、勝ち投手の権利を手にした。

カーショーは6回のマウンドにも立つと、先頭打者の4番・E.スアレス(34)をスライダーで空振り三振、すると、ドジャースベンチからは途中交代していたフリーマンがマウンドへ。カーショーも笑顔を見せて、ベテラン2人が熱い抱擁を見せた。敵地ながら大歓声に包まれて、カーショーは18年間のメジャーマウンドを噛みしめるように降りていった。

そして、7回2死走者なしで大谷の第4打席、マリナーズ3人目、左腕のG.スパイヤー(30)と対戦。カウント0-2と追い込まれたが、高めのストレートを豪快に振りぬくと、打球はバックスクリーンへ一直線。自己最多、球団新記録となる55号ホームラン。これでリーグトップのK.シュワーバー(32)には1本差に迫った。さらに自身2度目となるサイクルヒットにも王手をかけた。

チームメイトが繋いでくれて、6対0でリードした9回、大谷の第5打席、最後の最後で周ってきたレギュラーシーズン最後の打席、フルカウントから内角低めのストレートに空振り三振に倒れた。大谷はシュワーバーに1本届かず、3年連続本塁打王を逃した。

試合後、地元局のインタビューでカーショーのレギュラーシーズンラスト登板に大谷は「本当に引退するのかと思うくらい素晴らしい投球だった」と絶賛。55号については「それだけ打てればチームは勝てる。自分のベストを更新できたのはいいこと」と話した。

最終打席でサイクルヒットを狙ったかという質問には「何も考えず、ポストシーズンにいい感じを持っていきたい」と笑顔でコメントした。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。