ヨーロッパクラブナンバーワンを決めるUEFAチャンピオンズリーグ。世界のスーパースターのプレーを内田篤人さんの解説で見ていきます。
優勝候補 今季無敗vs昨季王者
昨シーズン王者パリ・サンジェルマンと公式戦無敗バルセロナの優勝候補対決。ホーム、バルセロナのエース・ヤマル選手(18)が序盤から見せます。
内田さん「左足のアウトサイドでディフェンダーもゴールキーパーも届かないところにパスしました。しかし、ディフェンダーがナイスクリアでした」
ゴールとはなりません。さらに5分後、ヤマル選手のパスカットからチャンスが生まれます。
バルセロナ フェラン選手のゴールで先制 この記事の写真は7枚 「ここからペドリ、そして左サイドのラッシュフォード、フェランのゴールが決まったんですが、ワンタッチのパスのタイミングが絶妙でした。いいゴールです」 パリ・サンジェルマン マユル選手のゴールで同点ホームのバルセロナが先制します。対するパリは38分、マユル選手(19)のゴールで同点です。
「このゴール、実はパリの組織的な攻撃が見えたんです。さかのぼって見ると、ゴールキックスタートでした。バルセロナの特徴は、前からボールを奪いにくるプレスをかけてくること。ここは、パリはワンタッチでつないでサイドバックがどんどん攻撃に参加してきます。そうすることによって、ディフェンダーの取られた選手たちは後手後手に対応していくことになります。ここも最後、絶妙なパスでゴール」タイミングをずらしてパリが同点に追いつきます。そしてエンドが変わった後半45分。
「今度は逆サイドの右サイドバックが上がるスペースを、皆で作って共有します。ここも逆サイド、ワンタッチで落としてプレスをはがしていきます。バルセロナのディフェンスライン非常に高いので、ここで出てくるのが右のサイドバック。こうやってゴールをこじ開けていくんですね」パリが追加点でバルセロナは今シーズン初黒星。王者パリ・サンジェルマンが逆転勝利です。
これぞ“ゴールハンター” 南野選手との一幕も
続いては、マンチェスター・シティと南野拓実選手(30)が所属するモナコの一戦。注目はハーランド選手(25)。
前半15分、白のユニホームのモナコが守備を固めますが、ハーランド選手が抜け出してループシュート!
マンチェスター・シティ ハーランド選手が先制ゴール 「実は、このゴールには駆け引きがあったんです。ハーランド選手が狙うのはモナコ守備陣の裏のスペースです。モナコはきれいなディフェンスラインを作って守備を固めてます。この守備を崩したのがマンチェスターシティのフォーデン選手の立ち位置です」「ディフェンスがフォーデン選手に近づくと、少しディフェンスラインが崩れてスペースが生まれます。このラインのずれというのは1メートルぐらいしかないんです。その隙をハーランド選手が逃さずに飛び出す。この出し手と受け手のタイミング、そしてイメージの共有がバッチリでした。シュートも難しいのですが、簡単そうにしますよね」
このゴール、チャンピオンズリーグ50試合で51ゴール目。試合数より多く決めています。
さらに前半44分。またもハーランド選手が、194センチの高さを生かしたヘディングシュート。
「相手ディフェンダーの後ろから勢いをつけているので、なかなか止められませんね、これは」ハーランド選手は50試合、52ゴール目です。
さらにこんな一幕もありました。ハーフタイムにハーランド選手が走って向かったのは南野選手のもと。オーストリアのクラブでともにプレーをした元チームメートです。
「南野選手、きょうは出場しませんでしたが、元チームメートと会えるのもチャンピオンズリーグならではの光景です」 広告 ゴールはテクニカルに決めてゴールはテクニカルに決めて
続いて、昨シーズンベスト4・イングランドのアーセナルはホームにギリシャ王者のオリンピアコスを迎えます。
赤のユニホームのアーセナルは前半12分…。
アーセナル マルティネッリ選手が先制ゴール 「サイドに簡単に散らすのではなく、中央突破を狙いました。ここも力強く前進してシュート。こぼれ球に反応しています。ブラジル代表のマルティネッリ選手ですね。これ、意外に難しいんです。シュートしたボールが回転しながら丸いポストにぶつかるので、どこに跳ね返るのか分からないんですが、しっかり詰めてゴールしました」エンドが変わった後半には、イングランド代表・サカ選手(24)が追加点です。
サカ選手が追加点 「ここ、リターンのパスをトラップすると相手ディフェンダーが寄ってきてしまうので角度は難しくなるんですが、少し流してシュートコースを作って良いゴールでしたね」アーセナルが開幕2連勝です。
内田篤人「森保監督は同じ目線でやれるか試そうと」
日本代表が今月行われる南米パラグアイ、ブラジルとの強化試合2連戦に向けてメンバーを発表しました。
森保一監督「ワールドカップに向けての積み上げに間違いなくなっていく戦いができるので、本当にありがたい」 三笘、守田は招集外 谷口が大けがから復帰
今回、選ばれたのは初招集を含む27人。中心選手の三笘薫選手(28)、守田英正(30)はコンディションの関係で招集が見送られるなか、ディフェンダーでは谷口彰悟選手(34)がアキレス腱断裂の大けがを乗り越え、およそ1年ぶりに代表へ戻ってきました。
これまでA代表では一度も勝てたことがないサッカー王国・ブラジルを相手に初勝利を目指します。
森保監督「世界のトップ、ワールドカップで一番優勝している国と戦って、同じ目線で勝利を目指して戦うことをチャレンジしていきたい」 内田さん
「僕らのころはブラジルと対戦する時は、ある程度ボールを持たれるだろう、失点を覚悟で対戦していました。ただ今回、森保監督は同じ目線でやれるか試そうとおっしゃっていました。ワールドカップに向けてチーム作りのなか、ブラジル戦が大きなターニングポイントになるかもしれません」
10日にパラグアイ、そして14日にブラジルと対戦します。
(「報道ステーション」2025年10月2日放送分より)
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