大リーグのポストシーズン(PS)は4日(日本時間5日)、各地で5回戦制の地区シリーズ(S)が始まる。
ドジャースの佐々木朗希は、レッズとのワイルドカードシリーズ(WCS)第2戦で4点リードの九回を完璧な内容で三者凡退に抑えてPSの救援デビュー。現地での評価もうなぎのぼりだ。
フィリーズとの地区Sを翌日に控えた3日(日本時間4日)、記者会見に登場し、けがの痛みを抱えてリハビリを行っていた時の心境などを語った。
- 佐々木朗希の中継ぎ転向 経験者の長谷川滋利さんが語る大事なこと
「まだまだ良くなる感覚はある」
――レッズとのWCSの第2戦で試合を締めくくることができたのは、チームにとってだけでなく、自分自身のためにも自信につながったのではないですか?
「そうですね、PSが初めての経験だったので」
「4点差はありましたが、九回を投げることができて、自分としてもすごく良かったと思いますし、自信にもなりました。これからのシリーズにも生きるのかなと思います」
――レッズ戦は100%が出せたのか、多少は余力があったのか、それともアドレナリンが出て実力以上のものを発揮できたのでしょうか?
「まだまだ良くなる感覚はあるんですけど、その日持っていた100%は出せたのかなとは思います」
――自分の投球への自信はどのように取り戻していきましたか?
「(球速が)100マイル(約161キロ)出て、制球も変化球も自分の思うような球が投げられていることによって自信を持って試合に挑めていると感じます」
――PSでの登板は、レギュラーシーズンと比べてどのような違いを感じましたか?
「うーん、僕自身そこまで投げていて違いは感じなかったです。シーズン中は先発で今は中継ぎなので、そこの違いの方が大きいので」
――この1週間ほどで、大谷翔平選手からは何か声をかけてもらいましたか?
「大谷さんからはそんなに声かけてもらってないんですけど、『早く投げんかい』って感じで言われていますね(笑)」
――中継ぎの面白さと難しいところは?
「PS限定の中継ぎなので、準備に時間をかけて、球数を多く投げてもこの期間は体力は持つと思います。だけど、シーズン中でそれはできないと思うので、そういった意味で準備の難しさを中継ぎでは感じます」
「(面白さは)毎試合毎試合、チームの力になれるところにあるのかなと思います」
「自分で自滅するような形で苦しんでいた」
――メジャー1年目、難しかったことや勉強になったことはありますか?
「移動もそうですし、日程的に日本と結構違うので、試合以外のところでも難しさを感じました」
「試合では、自分のパフォーマンスが出せない中で春先が終わってしまった。メジャーの技術的なところだったり、レベルの高さを感じる以前に自分で自滅するような形で苦しんでいたので。PSでそこそこパフォーマンスが戻ってきてる中で、これから経験できることが1年目の一番の収穫になるかなと思っています」
――リハビリ期間、シーズン終了までメジャーに復帰できないと思った瞬間はありましたか?
「離脱する段階で、自分の中で完璧な状態で戻りたいと思っていました。もしかしたら今年それができないかもしれないっていう覚悟の中でリハビリを行ったので、そういった気持ちももちろんありました」
「時間はかかりましたけど、トレーナーやコーチ、いろんな人に支えてもらって今ここまで状態を上げることができたので、本当にすごく感謝しています。それを残りのPS、来年以降とパフォーマンスとして発揮したいと思います」
――マイナーの期間で、野球観や考え方に変化はありましたか?
「うーん、自分のパフォーマンスが出せないまま離脱してしまったので。自分の実力がどうだとか、そういうところをわからないままリハビリに入ってしまうもったいなさを感じていました」
「ただ、マイナーやメジャーで投げない間に試合を見て、日本とは違うチームワークの基準、そういったものはすごく勉強になったかなと思います」
――ロバーツ監督が今後は勝負どころで佐々木投手に任せたいと話していました。その役割への意気込みは?
「投げる場面は僕が決められないので。ただ、任せられたところで精いっぱい投げて、チームのためになればいいかなとは思っています」
――フィリーズの熱狂的なファンと球場の雰囲気の印象は?
「すごく熱狂的ですし、アウェーだとドジャースタジアムとはまた違う雰囲気だと思います」
「そういった環境をPSで経験できることはすごく良かったですし、この環境で自分のパフォーマンスを出せたら自信にもなるんじゃないかと思います」
――ロバーツ監督は、佐々木投手に「ダッグアウトから野球を見て学んでほしい」と話していました。実際にダッグアウトから学んだことはありますか?
「(試合を)横から見てると、コースや球種はわかりにくいところがあるのですが、一流選手の体の使い方は見るようには心がけていました」
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