(11日、プロ野球 クライマックスシリーズ ファーストステージ第1戦 北海道日本ハムファイターズ2―0オリックス・バファローズ)
立ち上がりから何度もピンチを背負った。それでも、日本ハムの伊藤大海は本塁を踏ませない。
「めちゃくちゃ調子がよかったわけじゃない。何とか修正しながら投げられた」。7回を4安打無失点。2戦先勝の短期決戦で大きな1勝をもたらした。
生命線の直球はいま一つだった。だが、エースは「引き出し」が多い。この日、頼ったのはカットボールだ。「(打者の)左右を問わず、カウントも空振りもとれた」と伊藤。特に右打者には多投した。四回2死満塁では、右打者の広岡を149キロのカットボールで遊ゴロに仕留めた。
昨年の悔しさを片時も忘れてはいない。ソフトバンクとのCS最終ステージ初戦に満を持して先発した。「ここ一番でガッと力が入った。それが力みにつながった」。六回途中4失点で降板。自身初のCSで黒星を喫し、チームに勢いをつけられなかった。
この日は「冷静に、冷静に」と自分に言い聞かせた。「(昨年は)高い授業料を払ったけど、成長にはつながったかな」。失敗したままでは終わらない。それがエースの真骨頂だ。
新庄監督「初戦を取れたのはものすごく大きい」
新庄監督(日) 「初戦を取れたのはものすごく大きい。(12日先発の)北山君は、今日の伊藤君のような投球をすると思うので、2―1で勝ちたい」
郡司(日) ソロ本塁打を含む2安打。昨季はCSで16打数無安打だった。「昨年はシーズンの流れで入ってズルズルいってしまった。今年は緊張感を持って勝負している。短期決戦は絶対キーマンが必要。そういう存在になれれば」
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