(第78回秋季東北地区高校野球大会準決勝 花巻東(岩手)4―1東北(宮城))

 二、三回に走者が本塁でタッチアウトになり、先制点が入りそうで入らない花巻東。嫌なムードを断ち切ったのは1年生の斎藤蒼梧選手だった。

 四回1死二、三塁の先制機で打席に入り、2ストライク2ボール。「追い込まれたら来るはず」と読んだ通りの外角への直球を振り抜くと、痛烈な打球は右前へ転がり、待望の先制打となった。

 その時の気持ちを問われると「心の炎が燃えました」。まじめな表情に時折、いたずらっぽい笑顔が混じる。

 1年生ながら正捕手。2投手をリードし、東北を散発3安打に抑えた。配球術は「人としてすごく尊敬している」という中村耕太朗前主将らに指導してもらっているという。

 「メジャーで活躍する菊池雄星選手や大谷翔平選手のように人間性を磨きたい」と考え、宮城県から入学した。目標はみんなに応援してもらえる選手。そのために「とにかく一生懸命頑張る」と誓う。

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