(18日、秋季近畿地区高校野球大会1回戦 東洋大姫路4―1近大新宮)

 東洋大姫路(兵庫)の岡田龍生監督は勝利後、「負け試合のような内容ばかり」と声を落とした。

  • 東洋大姫路を再生させた岡田監督 「溝」と反発を超えて自主性育てる

 九回裏の攻撃機会はなかったものの、安打数は相手の9本より少ない7本。飛球が目立ち、六回まで1安打にとどまった。二回の先取点は、4番瀬口稜介(1年)の二塁打を足がかりに、犠打と二ゴロで手堅く奪った。岡田監督は「いつもの展開。前のチームのようには打てない」とこぼす。

 今夏の全国選手権で8強入りした前チームは、レギュラー全員が3年生だった。新チームで選手は総入れ替えとなり「違うチーム」になった。

 岡田監督が前チームと比較して厳しい言葉を飛ばすのには、理由がある。

 「3年生を見てきたはずなのに、いかに日ごろ勉強していなかったか。打球の方向、打つボールをもっと考えて野球をやってほしい」「能力があれば考えなくても打てるかもしれないが、プロでもそんな人は少ないはず」

 1、2年生のチームで、単純な打力は前チームよりも劣る。だからこそ、チーム打撃のセオリーを徹底できていない点を比較し、反省を促した。

 東洋大姫路の打撃練習には、決まった順序がある。

 まず、走者を置いて試合を想定した打撃練習を行い、その後にケージの中で一定数のボールを打つ。「ケージは課題練習。実戦でできなかった内容を思い出してやってほしい」

 この夏、14年ぶりに全国選手権に戻った「夏の東洋」も、そうやって隙のない攻撃を身につけた。

 「徹底力。できなかったら、できるまで」

 持ち味が違っていても、先輩に習う姿はたくさんある。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。