プロ野球・阪神タイガースの藤川球児監督(45)が31日、大阪市内の阪神電鉄本社で秦雅夫オーナー(68)にシーズン終了の報告をした。

 報告後の記者会見で、藤川監督は就任1年目で2年ぶりのリーグ優勝を達成した今季を「監督として1年目で至らないところもあったんじゃないか」と振り返った。

 さらに「タイガースの歴史は90年。始まりはあれど、終わりではないですし、ゴールはない中で戦っているから道中という感じです」と続けた。

 監督が考えるMVPには「これだけみんな頑張ってくれたシーズンで1人ずつっていうのはすごく難しい」と悩みながらも、捕手の坂本誠志郎と選手会長で正二塁手の中野拓夢の名前を挙げた。

 「チームを支えるのはどれだけ難しいか。本当にチームが勝つためには、見えないような小さなことが重要になってくる。それを体現してくれたのが2人と、大山(悠輔)です」とたたえた。

 7月からセ・リーグで独走態勢に入り、ペナントレースを制したが、ソフトバンクと対戦した日本シリーズは1勝4敗に終わり、2年ぶりの日本一とはならなかった。「悔しさはない、相手が強かった。常に100%で向かってますから」と振り返った。

 来季が3年契約の2年目。会見では、11月1日から始まる秋季キャンプに関連し、チームが抱える課題についても話した。

 日本シリーズの第1戦に先発した村上頌樹、第3戦で先発した才木浩人の2人のエースを、第5戦でリリーフ待機させていたことに触れ、2人に代わる「生え抜きのプロフェッショナルな右のリリーフを育てる」と言い切った。

 若手野手についても「送りバントなど作戦系に卓越した選手を作るのか、それとも総合力の高い選手を作るのか」として、「生え抜きのバックアップ(選手)を新たにつくる必要がある」と話した。

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