第57回全日本大学駅伝対校選手権大会(朝日新聞社など主催、長谷工グループ特別協賛)は2日、名古屋・熱田神宮から三重・伊勢神宮までの8区間106.8キロのコースであり、東海地区代表は2大会ぶり出場の名古屋大が20位、4大会ぶり出場の岐阜協立大は21位だった。この大会は前年の成績に応じて地区代表の出場枠が決まるため、来年の東海地区からの出場は1枠減って1校のみとなった。

 17回目の伊勢路に挑んだ名古屋大は、スタートからの出遅れが響いた。

 1区吉原諒選手(修士1年)が区間22位、2区の加藤太一主将(4年)が同25位と勢いに乗れず。上位との差を縮められないまま5区は繰り上げスタートとなり、チームカラーの濃緑のたすきをつなげなかった。

 加藤主将は「前半の区間で課題が見えるレースになってしまい、悔しい結果になった。力が足りず走りきれなかった」。林育生監督は「準備をしっかりして自信はあった。でも、本番特有の緊張感や焦りがあったと思う」と振り返った。

 それでも最後に最上級生が見せ場をつくった。アンカーの河崎憲祐選手(修士2年)は、8区(19.7キロ)を59分11秒で駆け、関東勢以外ではトップとなる区間13位の好走で締めくくった。

 河崎選手にとって学連選抜での出場を含め、自身5回目の伊勢路だった。「めちゃくちゃ楽しくて、笑顔でゴールテープが切れた。後輩たちには楽しく走ることを心がけて、来年こそ出場枠の増枠を勝ち取ってほしい」と話した。

昨夏復活の応援団がエール

 スタートとゴール付近の沿道では、昨夏に活動を再開した名古屋大の応援団が選手へエールを送った。

 団長の堀田飛龍さん(4年)ら詰め襟姿で応援を指揮するリーダーたちを始め、留学生を含むチアリーダーや卒業生も加わった吹奏楽のメンバーが一体となって応援歌などを披露した。

 応援団にとって、再始動後は初の全国大会での応援だった。堀田さんは「選手たちは厳しい状況でも力の限りを尽くしていた。この上ない舞台で応援できたことに感謝したい」と話した。レース後、ゴールに集まった各区間の選手たちにもエールを送ると、大きな拍手に包まれた。

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