インタビューに応じる全日本ろうあ連盟の石橋大吾理事長
耳が聞こえない、聞こえにくい人による国際スポーツ大会「東京デフリンピック」の15日の開幕を前に、全日本ろうあ連盟の石橋大吾理事長(52)が共同通信の単独インタビューに応じた。日本初開催となるデフリンピックは「ろう者や、聞こえないアスリートへの注目が高まる千載一遇のチャンス」と期待する。
島根県出身の石橋氏は生まれつき耳が聞こえない。幼少の頃は、口の動きを読み取り、声で発話する「口話」が強く推奨され、石橋氏も口話で会話。小中学校は一般校に通った。発声がうまくできず、中学の先生から「あなたの声は動物と同じ」と差別的な言葉をぶつけられた。高校も一般校を目指したが中学の先生から受験を許可されなかった。
島根・松江ろう学校高等部入学後、自力で手話を習得。卒業後に多くのろう者の差別体験を知った。親族の葬式に出席できない人や、家畜小屋の上に住まわされた人もいた。
石橋氏は東京大会の準備を通じ「着実に共生社会の実現へ歩みを進めている」としつつ、教育、スポーツなどでろう者を取り巻く環境には依然課題が多いと指摘した。(共同通信)
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