夏の甲子園、23日に決勝を迎える沖尚ナインですが、チームをまとめる眞喜志拓斗主将は母への感謝を胸にこれまで野球に取り組んできました。
大一番を前に、全力で白球を追いかけてきた3年間を振り返ります。

深紅の大優勝旗まで、あと一つ。県勢15年ぶり、沖縄尚学としては初の夏の頂点を目前にした22日、チームとして最後の練習を行いました。
これまで、チームを牽引してきたキャプテンの眞喜志拓斗さん。
集大成の試合を前に、これまでの3年間を振り返りました。

眞喜志拓斗主将
「本当にこのチームと長くやってきて本当にいい仲間が出来たなと思いました」
「甲子園決勝まで上り詰めてこられたので、最後は勝って、日本一と言う形で3年間をしめたいと思いました」
夏の沖縄大会を終えたばかりの、グラウンド。
そこには、左足にギプスをつけた、拓斗さんの姿がありました。

「夏の大会の大事な時期に怪我してしまって、チームに申し訳ないという気持ちは本当に一番なんですけど、そこは自分に与えられた試練だと思うので、そういったことを乗り越えて、夏の大会しっかりやっていきたい」
沖縄大会の決勝でけがをして、2週間はチームメイトとは別メニューの調整。甲子園でのプレーに、間に合うか―。不安を感じつつも、拓斗さんは、キャプテンとして自分にできることを模索し続けました。

比嘉公也監督
「どんな時もチームのために引っ張ろうという、そういう姿をみんなが見ているので、眞喜志の一声はチームを奮い立たせる何かメッセージ性があるのかなと思います」
責任感が強く、言葉とプレーで周りを引っ張ってきた3年間。
しかし、今年春のセンバツ以降は気持ちが仲間に伝わらず、思うような結果が出せないなか不安が大きかったと言います。

眞喜志拓斗主将
「最初はなかなかやっぱり難しくて、なかなかチームが1つにまとまらないこともあったんですけど、夏にかけて徐々にみんなの協力もあって、チームを1つにまとめることができているのかなと思います」
集大成の夏に向け、悩む時間が多かった拓斗さんを、影ながらに支えてきたのが、母の奈津美さんでした。

それまでは良く分からなかった野球のルールを勉強し、白球を追いかける息子をサポートしてきました。
「応援行けない場合に、『ちょっとスコアを送ってみて』『いや、わからんでしょ』って感じだと思うんですけど。だけど、一生懸命見て調べて」
(やっぱり気になる?)
「そうですね、どうだったかなぁと」

眞喜志拓斗主将
「野球の相談とか悩みとか、特に言うことはあまりないんですけど、まあでも隠れながら一番支えてくれているのは、一番身近なお母さんだと思うので」
「やっぱり自分が一番輝いている姿は、一番にお母さんに見せたいと思います」
卒業後は、沖縄を離れ、東京の大学進学を目指す拓斗さん。
母の目の前でプレーが出来る最後の夏。最高の結果で、これまでの恩返しを誓っていました。
そして迎えた甲子園。待ちわびた憧れの舞台で、拓斗さんたち沖縄尚学の選手は躍動を見せます。
目指してきた、学校通算の甲子園30勝、そして初の夏の甲子園ベスト4。快進撃は、続きました。

眞喜志拓斗主将
「ずっと支えてくれて、育ててくれてありがとう、という気持ちが一番強いです」
「日本一長い夏にすることは出来たんですけど、ここから日本一最高な夏にするためには絶対優勝するしかないと思っているので」
「自分が日本一をとって、喜んでいる姿を見せたいと思います」
悲願の初優勝まで、あと一つ。支えてくれた、母への感謝の思いを胸に。
決勝戦で、最高のエンディングを描こうと、心に決めています。

決勝戦が行われる23日は母・奈津美さんの誕生日でもあります。眞喜志キャプテンは「最高の結果で特別な1日をお祝いしたい」と意気込んでいました。
深紅の大優勝旗まであと1つ。沖縄尚学は、西東京代表・日大三高と対戦します。
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