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サッカー日本代表の新ユニホームの発表記者会見でポーズをとる(左から)南野拓実、久保建英、中村敬斗=2025年11月10日

 サッカー日本代表は、14日の国際親善試合ガーナ戦で新しいユニホームを着用する。

 開発したのはアディダスジャパン。1999年に日本サッカー協会とオフィシャルサプライヤー契約を締結して以降、日本代表のユニホームを手がけてきた。

 来年のワールドカップ(W杯)北中米大会でも使用する新ユニホームのコンセプトは「HORIZON(水平線)」。中央には、日本を囲む空と海からなる水平線をモチーフとしたグラフィックが施されている。

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 ユニホームを生み出す過程で、最初に考えるのがコンセプトだという。2022年のW杯カタール大会では史上初のベスト8に惜しくも届かなかった中、日本代表は来年のW杯で優勝を目標に掲げる。そうしたストーリーの中で、水平線の先にある「最高の景色」をイメージした。日本協会の宮本恒靖会長もミーティングに数回参加し、コンセプトやデザインについて、考えを伝えながら形にしていった。

 これまでのユニホームにも、それぞれのコンセプトがあった。

 02年の日韓大会は、自国開催。首元から両そでに走る赤いラインで「富士山」の輪郭を表現した。

 06年のドイツ大会は、日本の伝統と技術の象徴である日本刀をイメージした「刃文」をモチーフにした。

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W杯ブラジル大会のコートジボワール戦でゴールを決めて喜ぶ本田圭佑④ら日本代表の選手たち。ユニホームの背面には赤い一本線が描かれていた=2014年

 14年のブラジル大会は、背面に蛍光色の赤の一本線が描かれ、選手がピッチで「円陣」を組んだ際に輪ができるようデザインされた。

 22年のカタール大会は、「ORIGAMI」(折り紙)。勝利への祈りが込められた折り鶴をイメージした。

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W杯カタール大会のドイツ戦でパスを出す久保建英。「折り紙」がモチーフになったユニホームを着用していた=2022年

 昨夏から使用した前回のユニホームは、「FIRE(炎)」だった。世界的なファッションデザイナー山本耀司氏の「ヨウジヤマモト」とアディダスがコラボしたブランド「Y―3」を初採用。日本代表の青と、「Y―3」のイメージカラーでもある黒を掛け合わせ、濃いネイビーが使用された。

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ブラジル戦の前半、ドリブルで攻め込む中村敬斗。「Y―3」のユニホームを着用していた=2025年10月

 アディダスジャパンでマーケティングを担当する高橋慶多さんによると、ユニホームの売れ行きは、デザインの他、代表チームの人気や期待度、W杯などの国際大会での結果にも影響を受けることがあるという。

 高橋さんは「森保監督や選手が口にしているW杯優勝という『最高の景色』を、私たちも本気で目指している。そこを信じて、一緒に歩んでいければ」と話している。

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