「次は3連覇を目標に」福大大濠が東山を圧倒し初の2連覇達成【ウインターカップ2025 高校バスケ】

「SoftBank ウインターカップ2025」男子決勝
福岡大学附属大濠高校（福岡県）と東山高校（京都府）の一戦が12月29日に東京体育館で行われ、福大大濠が97-71で制し、初のウインターカップ2連覇を成し遂げた。
敗れた東山は3度目の決勝の舞台に立ったが、悲願の初優勝を逃した。

福大大濠が高い得点力を発揮し 2連覇へ大きく近づく

第1Q。ジャンプボールを東山が勝ち取ると、チーム1本目のシュートを中村颯斗選手（2年生）がしっかり決め先制する。
前回王者の福大大濠も本田蕗以選手（2年生）のシュートですぐさま同点にする。

福大大濠は積極的にシュートを打ち、フリースローを着実に決めるなど、得点を重ねていく。
対する東山は、佐藤凪選手（3年生）がドリブルでゴール下までボールを運び、203センチのウェトゥ・ブワシャ・エノック選手（2年生）にパスするなど、高さを武器にリングに迫る。
第1Qは、福大大濠が25-13とリードして終える。

第2Qに入ると、前回王者が突き放しにかかる。
福大大濠の櫻井照大選手（2年生）が、相手からボールを奪取しシュートを決める。
さらに3ポイントや本田蕗以選手（2年生）のダンクシュートなどが次々と決まり、リードを広げていく。

一方、東山は福大大濠の堅い守備に阻まれ、良い形でシュートを打たせてもらえない。
苦しい状況の中、兄、佐藤凪選手の3ポイントや弟、佐藤久遠選手（1年生）シュートなどで得点をしてチームを引っ張る。

福大大濠が、前半の2ポイントシュートの成功率61％（東山36％）、フリースローの成功率91％（東山60％）と高い得点力を発揮し、第2Qを55-37とさらにリードを広げて2連覇へ大きく近づく。

「大濠のバスケットの歴史をお前たちが作るんだ」

後半に入っても、福大大濠は、初優勝へ執念を見せる東山に3ポイントを決められるシーンもあったが、冷静なパスやフェイントなどで時間を上手に使いながら、要所で3ポイントを沈め、リードをさらに広げていく。

初優勝を目指す東山は、チームをけん引する佐藤選手がドリブルや3ポイントなどでリングにアタックするが得点には結びつかず、時間だけが過ぎていく…

福大大濠がボールを高く投げたとき、試合終了のブザーが鳴り、東京体育館に拍手が響き渡り、ついに冬の王者が決定した。

福大大濠は、11月に行われた「U18日清食品トップリーグ」で東山に敗れており、そのリベンジも果たすとともに、福大大濠にとっては初のウインターカップ2連覇を成し遂げた。

敗れた東山は、佐藤選手を中心に最後まで勝利を目指したが、悲願の初優勝には届かなかった。

福大大濠は、本田蕗以選手（2年生）や白谷柱誠ジャック選手（1年生）ら下級生の躍動と、キャプテンの榎木璃旺選手を中心とした戦いで、初のウインターカップ2連覇という結果をつかみ取った。
その姿を目にした後輩たちが、「ウインターカップ3連覇」に挑戦する。
一方、悲願の初優勝には届かなかった東山も、佐藤凪選手（3年生）を中心に最後までコートを走り続けた、その背中は弟の久遠選手（1年生）をはじめとした後輩たちの胸に刻まれた。
今日の喜びと敗北の悔しさを抱いた選手たちが、この経験を糧に、また明日からリングに挑み続ける。