サンフレッチェ広島レジーナは元日、女子サッカー日本一を決めるトーナメント皇后杯の決勝に挑みます。

2021年に創設されたレジーナ。皇后杯での過去最高成績はベスト4でした。
ことしの大会では2回戦(11月15日)から登場し、初戦はVONDS市原FCレディースと対戦。なでしこリーグ2部で1位のチームを相手に上野真実のゴールで先制するも、後半終了間際に追いつかれ延長戦に突入します。延長は相手のシュートをゼロ本に抑えるものの、なかなかゴールを奪えませんでしたが、延長も終了が近づく時間にPKを獲得。途中出場の小川愛が決め120分を超える激闘の末、3回戦に進出しました。

3回戦の相手は日テレ・東京ヴェルディベレーザ。1981年創部で皇后杯では16度も優勝している歴史あるクラブ

前半12分に新加入の伊藤めぐみのゴールで先制すると、前半終了間際に中嶋淑乃が左足で追加点を奪います。後半はベレーザに9本のシュートを打たれますが1失点に抑え2対1で逃げ切り、5大会連続でベスト8進出を決めました。

12月6日の準々決勝。相手はASハリマアルビオン。WEリーグの下のカテゴリーにあたる“なでしこリーグ1部”のクラブでしたが、3回戦でWEリーグに属するジェフ千葉レディースに3対1で勝利。ジャイアントキリングを狙う勢いのあるハリマアルビオンを相手に、レジーナは前半シュートを1本も打たせず、逆に上野真実と中嶋淑乃のゴールで2点を奪い主導権を握ります。ただ、後半は逆の展開。レジーナはシュート0本、ハリマアルビオンは5本を放ち、後半44分にセットプレーから1点を返されます。クリーンシートとはなりませんでしたが、3試合連続で「2対1」で勝利し、レジーナは2大会ぶりに準決勝進出を決めました。

皇后杯で3試合連続ゴールを挙げている中嶋淑乃

12月14日の準決勝。WEリーグのセレッソ大阪ヤンマーレディースを相手に李誠雅(り・そんあ)と中嶋淑乃、藤生菜摘がゴールネットを揺らし前半だけで3対0とリードします。しかし、後半ラスト15分を切りセットプレーから2点を奪われ、最終的には1点差に。3対2でセレッソを振り切り、初の決勝進出を決めました。

2026年1月1日。皇后杯の単独開催としては初の”元日・国立決戦”

現在、WEリーグ6位のレジーナの相手は、リーグ戦でここまでわずか1敗と首位を走るINAC神戸です。ただ8月、唯一の黒星をつけたのがレジーナ。2対1で勝利しました。さらに10月のカップ戦でもINAC神戸に3対1で勝利。ことしは2戦2勝で、通算でもレジーナが「13戦=6勝4敗3分」と勝ち越しています。

最後に敗れたのは、去年12月の皇后杯準々決勝。その後、国立でのカップ戦決勝から現在4連勝中です。MF中嶋淑乃は「(神戸は)スキを見せたらやられる相手なので、攻守にわたって自分たちが主導権を握ったサッカーをすることが大切だと思う。レジーナが一丸となったときはいい結果が出るのでみんなでしっかり戦えるようにしたい」と意気込みます。

ただレジーナは直近の公式戦で0対3で敗戦。DF市瀬「ムダじゃなかったと…」

12月20日のリーグ戦。WEリーグで10位の相模原を相手に前半の決定機を逃すと、後半立て続けにゴールネットを揺らされ、ことし最後のホームゲームで1万人近いサポーターがへ勝利を届けることができませんでした。

敗戦を糧に前を向く市瀬千里

守備の要のひとりDF市瀬千里は「レジーナらしさが欠けた試合で(決勝に向けて)痛い目を見た…。この敗戦がムダじゃなかったと修正したい。GK石田ひなはが初スタメンになってからクリーンシート(無失点)で勝っている試合がなくて、2人で無失点で勝っていい写真を撮ろうと毎試合話しているので『正月は勝って笑おう』と話しました」と前を向いていました。

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