■第102回東京箱根間往復大学駅伝競走・往路(2日 東京・大手町~神奈川・芦ノ湖 107.5キロ)
102回目を迎えた箱根駅伝の往路は、青山学院大が残り1.5㎞で逆転し、3年連続往路優勝、早稲田大学は2008年以来、18年ぶりの往路優勝を逃した。4区でルーキーの鈴木琉胤(1年)が区間賞の好走、5区で“山の名探偵”工藤慎作(3年)が大逆転、しかし、青山学院5区の黒田朝日(4年)の猛追で残り1.5㎞で逆転されてしまった。
注目の当日メンバー変更で青山学院大は1区に小河原陽琉(2年)、2区に飯田翔大(2年)、そして、山登りの5区にキャプテンの黒田朝日(4年)と3区間を変更、全日本優勝の駒沢大は2区に桑田駿介(2)、3区に帰山侑大(4)。エースの佐藤圭汰(4年)は往路での出場はなかった。出雲優勝の国学院は1区に青木瑠郁(4)、3区に野中恒亨(3)というメンバー。早稲田は4区にルーキー・鈴木琉胤(1)を配置した。前回大会は吉居駿恭が区間賞を獲得し1区から大逃げを打った中央は1区に藤田大智(3年)と吉居は往路での起用はなし。
レース展開を担う1区(21.3km)、大歓声の中、スタートとなった。最初の1㎞は2分47秒で中央の藤田が先頭、国学院の青木が最後方でレース展開を伺っていた。3.5㎞付近で隊列が2つに分かれて、先頭集団は7チーム、中央、青学、東海、日体大、大東文化、帝京、東京国際となった。
ふるい落しが始まり7.3㎞付近では2つに分かれていた集団が1つになったが、立教が遅れていった。さらに10㎞付近ではトップ集団を走っていた帝京も遅れた。
11㎞付近でここまで控えていた国学院の青木が先頭に立つとペースを上げて各校に揺さぶりをかけてまたも集団が2つに分かれ、青学の小河原は第2集団の最後尾と苦しい表情を見せた。13.6㎞付近で東洋の松井海斗(2年)が周りの様子を確認して、飛び出した。16.4㎞で東洋の松井は先頭集団の吸収された。
すると、17㎞で国学院の青木が先頭へ、アームウォーマー、手袋を投げ捨てて、胸の襷を軽く叩き、スパートを仕掛けた。東京都と神奈川県の県境で国学院の青木は沿道からの声に左手を挙げて答え、さらにペースを上げた。18.8㎞でも沿道からの声援に笑顔とガッツポーズを見せる余裕、前田康弘監督からは「いいぞ、いいぞ」と声を掛けれれると、青木もリラックスした表情、残り1㎞で前田監督は「初めてトップで襷を渡すぞ、4年間ありがとう」と大きな声をかけて、青木もラストスパート、国学院が箱根駅伝で大学史上初の先頭でのタスキリレーとなった。
青木は1時間00分29秒と2022年、吉居大和(現トヨタ自動車)がマークした1時間00分40秒を更新する区間新記録。2位の中央、駒沢は5位、3連覇を狙う青学は16位となった。
エースが集まる花の2区(23.1km)、2位の中央・溜池一太(4年)がトップの国学院・上原琉翔(4年)に追いついた。追いつかれた国学院・上原も中央・溜池を風よけに使って後ろについた。6㎞付近で7位だった早稲田は山口智規(4)が好走、城西のV.キムタイ(4)と並走し、4人を抜いて3位まで順位を上げた。トップ争いも6.7㎞付近で中央の溜池が抜け出して、国学院・上原との差をつけ始めた。
12.7㎞付近で早稲田・山口智規と城西のキムタイが2位の国学院・上原を捉えて2位へ順位を上げてきた。早稲田の花田勝彦監督(54)は箱根駅伝トークバトルでは「往路はエンジ(早稲田のチームカラー)一色にしたい」と語っていたが、まさに2区から早稲田の台頭が目立ってきた。
15㎞付近でトップの中央・溜池はチームメイトから給水を受け取ると、声を掛けられ表情が引き締まった。16.3㎞付近、2位集団から城西のキムタイが抜け出して単独2位、そして、18.2㎞で先頭の中央・溜池を捉えて一気に抜き去っていった。残り1㎞で中央・溜池と早稲田・山口智規が壮絶な争い、最後まで中央の溜池が粘って2位、3位は早稲田、青学は11位、トップの城西・キムタイは6人抜きで1時間05分09秒の区間新記録をマークした。3区間全て違う大学がトップでのタスキリレーと大混戦になった。
3区(21.4km)、ここで順位を上げたのが4位でタスキリレーを行った駒沢、帰山侑大(4年)が2.3㎞付近で早稲田・山口竣平(2年)を抜き3位に上がった。7.7㎞付近で青学も徐々に順位を上げて9位、トップとは2分7秒差。
トップ争いの混戦、10.7㎞付近で中央の藤原正和監督から「ここからが勝負、頼むぞ」と声を掛けられると、本間颯(3年)は城西・小林竜輝(2年)に追いつくと前に出て、徐々に差をつけ始めた。14.4㎞付近でトップは中央、2位に城西、3位に52秒差で駒沢、4位に1分12秒差で早稲田、9位は青学、トップとは2分42秒差。
トップの中央・本間は残り1㎞でスパート、2年連続区間賞を獲得してトップでタスキリレー、2位には59秒差で城西、3位は1分07秒差で駒沢、4位に1分48秒差で早稲田、青学は3分16秒差の8位となった。
4区(20.9km)、3.4㎞付近で3位の駒沢・村上響(3年)が2位の城西・桜井優我(4年)に追いついた。5㎞付近で駒沢・村上が抜け出して2位、さらに早稲田のルーキー・鈴木琉胤(1年)も城西・桜井を抜き3位、スピードが落ちず、9.9㎞付近では2位の駒沢・村上も捉えて2位まで浮上した。
苦戦していた青学は平松享祐(3年)が徐々に順位を上げて、15.4㎞付近でトップと3分11秒差、残り2㎞で駒沢の村上を捉えて5位まで来た。トップの中央は藤原監督が「ここからよ!ここから、まだ出せる。まだ出せる」と大きな声をかけて、岡田を激励、2001年以来、25年ぶりの往路優勝へ中央がトップで5区の柴田大地(3年)へ大きく手を挙げてタスキリレー、2位の早稲田は鈴木が激走、1時間00分01秒と前回大会の青学・太田蒼生(現GMOインターネットグループ)の持つ日本人最高タイムを更新、1分12秒差で“山の名探偵”3年連続5区の工藤慎作(3年)へ、青学は平松が好走、エース・黒田朝日(4年)に3分25秒差でタスキを渡した。
山登りの5区(20.8km)、4位グループで並走していた青学・黒田朝日とSUBARUに加入が決まっている城西・斎藤将也(4年)だったが、1.9㎞付近で青学・黒田朝日が前に出た。3.6㎞付近で2位の早稲田・工藤はトップ中央とは56秒差と詰めていった。4位の青学・黒田朝日はトップと3分15秒と10秒縮めた。
6㎞付近でトップの中央・柴田は苦しい表情を浮かべ、2位・早稲田の工藤が迫ってきた。7.1㎞付近で29秒差に詰め寄った。9.3㎞付近で10秒差に。そして、9.8㎞付近で早稲田の工藤が中央の柴田を捉えて逆転、工藤はスピードを落とさず、柴田との差を徐々に開いていった。4位の青学・黒田朝日も9.7㎞付近で国学院の髙石樹(1年)に追いつき3位に浮上。
トップに立った早稲田・工藤は10.7㎞付近でやや苦しい表情を見せたが、走りのリズムは変わらず箱根の山を攻略していった。11.9㎞付近では早稲田・工藤より速かったのが青学の黒田朝日、トップとの差は1分02秒と2分以上縮め、区間記録を1分以上、上回っていた。
13.6㎞付近で青学・黒田朝日は中央・柴田を捉えて2位に浮上、逃げる早稲田と追う青学となった。青学・黒田朝日は15.5㎞付近でトップとは約30秒差と驚異のスピード、早稲田の工藤の粘りの走りでトップをキープ。
残り約4㎞で山登りが終わり、下りとなると早稲田・工藤はペースを上げていった。それでも青学・黒田朝日のスピードは全く落ちず、残り1.5㎞で逆転を許してしまった。原晋監督も「神誕生!神誕生!最後、最後」と大きな声をかけた。青学・黒田朝日は1時間07分16秒の区間新記録、青山学院は5時間18分08秒で3年連続優勝、早稲田は5時間18分26秒と18秒届かなかった。
【第102回東京箱根間往復大学駅伝競走・往路順位】
優勝:青山学院大学
2位:早稲田大学
3位:中央大学
4位:国学院大学
5位:城西大学
6位:順天堂大学
7位:駒沢大学
8位:創価大学
9位:日本大学
10位:東海大学
**********シード権
11位: 中央学院大学
12位:山梨学院大学
13位:東京農業大学
14位:神奈川大学
15位:東洋大学
16位:日本体育大学
17位:帝京大学
18位:大東文化大学
19位:東京国際大学
ー:関東学生連合(オープン参加)
20位:立教大学
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