105回全国高校ラグビーフットボール大会もいよいよ大詰め。1月3日には準々決勝が行われ、ベスト4が決定しました。

東福岡vs東海大相模 逆転につぐ逆転の大熱戦「花園に来てから確実に成長」

 実力伯仲のベスト8の対決。第1試合の東福岡(福岡)と東海大相模(神奈川)の対戦は、逆転につぐ逆転の大熱戦となります。

 前半、先にペースをつかんだのは東福岡。ひとりひとりが強さと推進力を見せて敵陣で試合を進めると、前半23分、FW陣の執拗な連続攻撃から最後はPR武田粋幸選手が中央にトライ。ゴールも決めて7点をリードします。

 しかしその後、東海大相模も逆襲します。直後のキックオフからしぶとくフェイズを重ねて東福岡のトライラインに迫ると、前半終了間際の32分、LO笹部隆毅選手がトライ。ゴールも決めて7対7の同点に追いつきます。

 さらに後半5分には、トライラインまで10m付近のラインアウトから鮮やかなサインプレーでモールを一気に押し込み逆転のトライ。難しい角度のコンバージョンキックをSH須永健心選手が見事に決めて14対7。さらに、11分にも須永選手が距離のあるPGをしっかり決めて、17対7とリードを10点にひろげます。
 
 逆転には2チャンス以上が必要な10点差。それでも東福岡の選手に焦りはありませんでした。直後の攻撃からミスなくボールをつないで徐々に前進していくと、後半14分にはキャプテンのNO8須藤蒋一選手がディフェンスをかわしたあと、冷静に中央に回り込んでトライ。ゴールも決めて17対14と3点差に詰め寄りました。

 そして26分、激しいボールの争奪戦を制した後、再びフェイズを重ねて敵陣深くまで攻め込むと、最後は途中出場の橋場璃音選手が密集サイドにできた一瞬のスキをついて中央にトライ。ゴールも決めて21対17と逆転しました。

 藤田雄一郎監督が「花園に来てからチームは確実に成長している」と語った東福岡。後半途中から登場して攻撃のテンポを加速したSO川添丈選手も含め、チームとしての総合力の高さを見せつけて大接戦を制しベスト4進出です。

大阪桐蔭vs国学院栃木 予想どおりの大激戦「絶対に守り切れると思った」

 準々決勝第3試合は、大阪桐蔭(大阪)と国学院栃木(栃木)が激突。桐蔭学園(神奈川)とともに今シーズンの高校ラグビー界をリードしてきた両雄の対決は、予想どおりのがっぷり四つの展開となります。

 前半から激しく体をぶつけ合う両チーム。大阪桐蔭が持ち味のフィジカルの強さをいかして前に出ようとすると、国学院栃木も素早い動きと強靭なフィットネスで対応。お互いが一歩も譲らず、両チーム無得点の時間が続きます。

 ようやく試合が動いたのは前半13分。大阪桐蔭は敵陣22m付近ラインアウトからモール攻撃を仕掛けると、そのまま巧みなコントロールで22mを押し切り、SH福島悠右選手がトライ。ゴールも決めて7対0とリードします。

 それでも差は7点。吉岡肇監督が「前半は大阪桐蔭の大きいFW陣に差し込まれる場面もある中で7失点。『後半はいけるぞ』と言って選手たちを送りだした」と振り返ったように、後半に入ると国学院栃木の選手たちが躍動します。

 前半同様、大型選手が次々と身体をあてて攻め込んでくる大阪桐蔭に対して、落ちない運動量と反則を犯さない抜群の集中力で対抗。再三のピンチをしのいで得点を許しません。そして19分、ようやく敵陣に攻め込むと、ラインアウトから鮮やかな攻撃を仕掛けてWTB家登正宜選手が右隅にトライ。逆風の中、右隅からのゴールを見事に決めて、ついに7対7の同点に追いつきました。

 しかし、ここから大阪桐蔭が底力を発揮します。再びしっかりと身体を当てながら前進していくと、後半26分、またしても敵陣22mライン付近からのモールを押し込みます。FW陣が一塊となって国学院栃木のディフェンスを押し下げると、最後は左に右に展開しながらFB須田琥珀選手がトライ。プレッシャーがかかる中、ゴールも決めて14対7と勝ち越しました。

 残り時間は、ロスタイムも含めて5分あまり。国学院栃木も、懸命にボールをつなぎながら何度も何度も攻め込みます。それでも最後まで大阪桐蔭のディフェンスは崩れませんでした。

 チームを率いる手崎颯太主将が「ラストの攻め込まれた場面でも、みんなの顔を見ると笑顔だった。絶対に守り切れると思った」と語ったように、切れ味抜群の国学院栃木の攻撃に対して、トライラインを背にしながらも全員が体を張って守り切りました。

 最後はトライエリアに飛び込もうとした国学院栃木の選手を強烈なタックルで防ぎ切ってノーサイド。大阪桐蔭が大激戦を制してベスト4進出を果たしました。

京都成章vs御所実 伝統の“ピラニアタックル”が炸裂!

 近畿勢対決となった第2試合は、京都成章(京都)が持ち味のディフェンス力を発揮して御所実(奈良)に快勝しました。

 SO岡元聡志選手の正確なキックで前半から優位なエリアで試合を進めた京都成章。9分に先制のトライを奪うと、直後にはディフェンスから一気の逆襲で追加点。その後は、伝統の“ピラニアタックル”が炸裂して御所実の攻撃を寸断しました。

 一方の御所実は、大事な場面でミスが出るなど得意のモール攻撃を生かすことができず、試合終了間際に追加点を奪うまでわずかに1トライ。4大会ぶりの花園での挑戦はベスト8で終わりを告げました。

桐蔭学園vs東海大大阪仰星 ロスタイムの執念実らず「後輩たちはこの悔しさを胸に…」

 昨年の決勝戦と同じ顔合わせとなった第4試合。3連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)が、チームとしての完成度の高さを見せつけて、安定した試合運びで東海大大阪仰星(大阪)を振り切りました。東海大大阪仰星も試合終了間際のロスタイムに突入してから、仰星らしい2つのトライを奪う執念を見せますが、あと一歩及びませんでした。

 湯浅大智監督が「歴代のキャプテンのなかでも、指折りの有能なリーダー」と評価する東佑太主将。春先に苦しんだチームをここまでけん引してきましたが、後輩へのエールとともに花園を後にしました。

 (東佑太主将)「1年間、桐蔭学園を倒して日本一になることを目標に努力してきたが、フィジカルもスキルもチームとしての細かい部分の完成度も、すべての基本的な部分で桐蔭学園さんの方が上だった。この悔しさを胸に、後輩たちには、(桐蔭学園に勝つには)何が必要か、指導していただくだけでなく、自分たちで考えて努力していってほしい」

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