6月に米国、カナダ、メキシコで開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会をめぐり、欧州でボイコットを示唆する動きが起きている。トランプ米大統領が主張するデンマーク自治領グリーンランドの「領有」に反対する姿勢を示すためだ。

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 ドイツ与党、キリスト教民主・社会同盟の外交担当、ユルゲン・ハルト議員はドイツ紙の取材に対し、「グリーンランド問題を再考させるための最後の手段」としてボイコットの可能性に言及。別の与党議員も「もしトランプ大統領がグリーンランドに関する発表や脅しを実行に移し、EUとの貿易戦争を開始すれば、欧州諸国がW杯に参加することは想像しがたい」とメディアに述べた。

 世論調査会社INSAが1月にドイツで実施した調査では、米国がグリーンランドを領有した場合、W杯のボイコットに賛成する人が47%。反対の35%を上回っているという。ドイツでは前回の2022年カタール大会の際、カタールでの外国人労働者の酷使や性的少数者への姿勢を問題視し、パブリックビューイングの中止が相次いだ。

 ボイコットが実際に起こるかは不透明だ。ドイツ政府はAFPの取材に対し、「決定権は政治家ではなく、管轄のスポーツ協会にある」と述べたという。

 同様の動きは英国でも広がっている。英紙ガーディアンによると、複数の国会議員がイングランドやスコットランドの出場辞退を訴えているという。

 トランプ氏はかねて、安全保障上の理由からグリーンランドの領有を訴えてきた。今月17日には仏独英など欧州主要8カ国に対し、訴えに応じない制裁として追加関税を課すと発表。事態は深刻化している。

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