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【セリエA】パルマ 1ー1 アタランタ(日本時間8月31日/エンニオ・タルディーニ・スタジオ)

【映像】鈴木彩艶の「40m高速グラウンダーパス」

 パルマに所属する日本代表GKの鈴木彩艶が、攻撃面で存在感を放った。これまで何度も相手の脅威となってきたロングフィードではなく、中央を通す低弾道の高速パスにはファンや解説者が感嘆の声を挙げている。

 日本時間8月31日のセリエA第2節で、パルマは今季のチャンピオンズリーグに出場する強豪アタランタと対戦。序盤から幾度となく攻撃の組み立てに加わったGK鈴木が、真骨頂を発揮したのが16分だった。

 左サイドからマイナスのパスをボックス内で受け取った鈴木は、足元でボールを扱いながらピッチ全体を見回して戦況を確認。相手のプレスが来ないことを確認すると、ゆったりとした所作でパスコースを探しているようにも見えたが、一瞬でスイッチを入れてワンステップで縦パスを選択。約40mのグラウンダーパスが、中央に降りてきたFWマテオ・ペレグリーノに足元に届いた。

 鈴木の代名詞の一つでもある浮き球のロングフィードではなく、強烈かつ鋭いグラウンダーのロング縦パス。意表を突くようなキックには解説の南雄太氏(元日本代表GK)も感嘆する。「マンツーマンでアタランタがつく分、ボランチが割れるので、そこを見つけて、ゴロで通しましたね。彼の一つストロングポイント。視野というか。そもそも(そのコースを)見つけられないと出せない。そこにつけるキック、そして見る目も高い」と、ワンプレーで相手の脅威となったことを伝えた。

 鈴木のこのキックには、ファンもリアクション。ABEMAのコメント欄やSNSでは、「ザイオンまじやばいな」「すばらしいパス」「今のヤバすぎw」「彩艶はあれが通せるからな」「戦術彩艶」「鈴木ザイオンとかいう司令塔キーパー」と、日本代表GKが見せたプレーに対して驚きや興奮の声を寄せていた。

 鈴木はその後も何度も組み立てに参加し、ロングフィードや中央を通すパス、左右に振るパスなど、長短も球種も自在のキックで存在感を示し、スペイン人のカルロス・クエスタ新監督の戦術を体現する数々のプレーを示した。

 結果的に79分に1失点を喫したものの、鈴木にとってはノーチャンスに近いもので、イタリアの現地メディア『Parma Live』や『TUTTO mercato WEB』、『calciomercato.com』の個人採点は、揃って及第点の「6」。『Parma Live』では「ゴール前でプレーを求められることはほとんどなく、難なくこなした」と寸評された。なお、パルマは85分にパトリック・クトローネが同点弾を挙げて引き分けに持ち込んだ。

 なお、鈴木はこれから日本代表に合流。9月のアメリカ遠征でメキシコ代表、アメリカ代表と対戦する。

(ABEMA de DAZN/セリエA)

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