東京世界陸上の開幕まであと12日。

日本陸上連盟は2日、新たに2人の広島出身選手の代表内定を発表しました。

まずは府中町出身で女子100mハードル日本記録保持者の福部真子。

広島を拠点に練習し2度目の世界陸上出場を勝ち取りました。

去年のパリオリンピックでは準決勝に進み日本人歴代最高順位で大会を終えるもその後、首のあたりの激痛や39度の発熱を繰り返し、原因不明の難病と言われる「菊池病」との診断を受けました。

福部真子
「熱が出て1週間寝込むとなると1週間の練習メニューをガラッと変えないといけなくなって一気に練習量をガンって落として、予定より後ろ倒しになって前に進めていない感じ」

今年に入っても、高熱に繰り返し悩まされ、今シーズン初戦と考えていた4月の織田記念陸上を体調不良で欠場すると、その後もアジア選手権を辞退するなど大会の欠場が続きました。

今シーズン2戦目が世界陸上代表選考会を兼ねた7月の日本選手権。

今年初めて2日間で3レース走る大会で身体への負担が心配されましたがしっかり3位に入り世界陸上出場へ残るハードルは参加標準記録突破のみとなりました。

福部真子
「きのうの準決勝の走り的には12秒5の中盤が見えてきた手応えを感じた。焦らずにしっかり8月に記録を狙っていきたいし、上手く菊池病とも向き合えているので上手にやっていきたい」


世界陸上出場を「ここで決めたい」と意気込み臨んだ先月9日のレース。

前の週の大会でケガをし発熱や左ひざと右アキレス腱の痛みも重なり最悪のコンディションで懸命に走りました。

しかし、参加標準記録にあと0・01秒届かず電光掲示板に表示された結果をみてしばらく立ち上がれませんでした。

福部真子
「病気にさえなっていなかったら練習して今頃世界にチャレンジ出来ていたと思うと、たらればがとまらないのが正直なところ」

泣いても笑っても東京世界陸上出場へラストチャンスとなった先月16日のレース。

病と向き合いながらの世界への挑戦は最後の最後に世界陸上参加標準記録ぴったりの12秒73。

滑り込みで代表の切符をつかみ取りました。

そしてもう一人、男子走高跳びで世界陸上代表内定を勝ち取ったのが広島市出身の真野友博。

世界陸陸上の代表選考を兼ねた日本選手権ではただひとり2m29を成功させ優勝。

主要大会での成績でポイントが加算されるワールドランキングで3大会連続での世界陸上出場を決めました。


真野友博「広島の方もたくさん応援してくださって感謝しかないし、東京世界陸上では自分のゆったりした助走からの早い踏み切りに注目してもらいたい」

福部選手は14日午前、真野選手は午後に予選に臨みます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。