山梨学院は1回、2アウト一塁から4番・横山悠選手のレフト前に落ちる当たりがタイムリーツーベースヒットとなり、1点を先制しました。

4回にも1点を追加し、5回には横山選手のスクイズや6番・萬場翔太選手の2点タイムリーツーベースヒットなどヒット6本を集中し、打者一巡の攻撃で6点を追加しました。

8回にも打者一巡の攻撃で5点を奪い、先発全員安打となる17安打で14点を挙げました。

投げては先発した2年生の菰田陽生投手が最速150キロをマークし、6回途中まで投げてヒット1本、無失点に抑えるなど3人の投手リレーで完封し、山梨学院が14対0で勝って、夏の甲子園では初めてのベスト8進出を決めました。

岡山学芸館はこの夏初先発の吉井翔悟投手が4回2失点と粘りましたが、2人目以降の投手が打ち込まれ、打線も2安打に抑え込まれて敗れました。

《山梨学院》

横山悠選手「序盤にヒット打てて いいリードできた」

3安打2打点と打線を引っ張った山梨学院の4番・横山悠選手は、1回に打った先制のタイムリーツーベースヒットについて、「初回だったので次の打者につなごうと思っていました。崩されたけど、しっかり点につながったのでよかったです」と笑顔で振りかえりました。

また、5回に相手の隙をつくスクイズを決めたことについては、「チームとして、チャンスがあれば点を決めるために冬からずっと練習でやってきたことだったので、決められてよかったです」と話しました。

キャッチャーとして3人のピッチャーをリードし相手を完封したことについては、「序盤にヒットを打つことができてリードでも乗っていき、いいリードができました。菰田投手もテンポがいいので攻撃にもいい流れをつくることができました」と満足そうに話していました。

菰田陽生投手「打ち取る気持ち 150キロにつながった」

山梨学院の菰田陽生投手は、6回途中まで投げヒット1本、無失点に抑えた16日のピッチングについて、「ゴロで打ち取るのを意識してやってきたなかで、2ストライクからでもギアを上げて三振をとれたことが結果につながったと思います」と振り返りました。

また、3回に150キロのストレートで三振を奪ったことについては、「相手を打ち取るという気持ちでやっていたことが150キロというのにつながっていったと思います」と落ち着いた表情で語りました。

次の試合に向けては、「3年生と少しでも長く試合をするためにも、次の試合も勝って夏の甲子園の舞台で自分の力を出したい」と意気込みました。

吉田洸二監督「攻撃がうまくつながり いい試合だった」

山梨学院の吉田洸二監督は「前半は打ちたい気持ちがはやっていたのと、気負っていた部分もあったが、5回の追加点以降、いつもどおりのスイングができていたと思う。中盤以降もとにかく次の1点を取るとチームでやってきた中できょうは攻撃がうまくつながった。いい試合だったと思う」と振り返りました。

先発した、菰田陽生投手については、「前回よりもボールが走っていて、高めに浮くボールも少なかったので、いい意味で期待を裏切ってぎってくれた」と笑顔で答えました。

春のセンバツでは優勝経験があるものの、夏は初のベスト8進出で、準々決勝にむけては「この夏の大会はチャレンジャーとしてやっているので、次の試合も思い切ってやっていく」と意気込みました。

《岡山学芸館》

阿慶田庵俐選手「何倍も実力差を感じて悔しい」

岡山学芸館高校のセンター、阿慶田庵俐選手は、序盤から苦しい展開となる中、4回ノーアウト二塁三塁のピンチで、ショートの後ろに落ちそうなフライをダイビングキャッチする好プレーを見せ、「これ以上は点差を離されたくないと、集中して守備についていました。打った瞬間はショートフライだと思いましたが、前進守備をしていて自分が突っ込むしかなかったので、飛び込みました。流れを変えるプレーになってほしかったです」と話していました。

相手打線については「センターから見ていても打者のスイングがすごかったです。打球は今まで見たことがないような速い打球で、何倍も実力差を感じて悔しいです」と話していました。

青中陽希投手「自分の力がまだまだ」

5回途中から3人目で登板した岡山学芸館高校のエース、青中陽希投手は「調子は悪くなかったですが、相手打線の勢いを止めることができませんでした。何としても点を取るという相手打線の執念をマウンドから感じました」と悔しそうに話していました。

その上で、今後については「きょうの試合で自分の力がまだまだだと感じました。この悔しい経験を生かしてもっと活躍できる投手になれるように頑張りたいです」と話していました。

佐藤貴博監督「完敗でした」

岡山学芸館高校の佐藤貴博監督は、この夏初先発となる背番号「11」の吉井翔悟投手を先発に起用したことについて、「エースの青中は初戦の疲労が抜けていなかったので、5人の投手全員使ってなんとか抑えようと思っていた。吉井は4回を粘り強くよく投げてくれた」と振り返りました。

その上で、相手打線については「空振りが少なく、追い込んでからも粘られて、変化球もストレートも全部タイミングが合っていた。投手が誰も通用しなくて完敗でした」と悔しそうに話していました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。