
自らのアプローチで始まったシンデレラストーリーの1章に、世界選手権東京大会の入賞が加わった。14日、女子マラソンで7位に入った小林香菜=大塚製薬=は昨年3月まで早大のサークルに所属。実業団の河野匡監督の下で進化を遂げたランナーは「ここまで頑張ってきて良かった」と感慨に浸った。
高校で思うような結果を残せず、大学では楽しさ重視で走る道を選んだ。だが、3年時の2023年に出た大阪国際女子マラソンが大きな転機となった。
中間点まで日本の有力選手と同じ集団で力走。その姿が「誰かも知らなかったが面白い子がいる」と河野監督の目にとまった。懸命に売り込んでも実業団入りを断られ悩んでいた時期。相談に乗ってもらった。
監督は他の実業団を勧めたが「大塚製薬では駄目ですか」と食い下がった。チーム内には反対の声もあったそうだが、監督は「とにかく気持ちが強かった」と、その熱意を買った。
河野監督は、代表切符をつかみ、初挑戦で入賞までこぎ着けた教え子の奮闘に「暑い中でも一生懸命練習してきて、労が報われた」と目を細めた。(共同通信)
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