■東京2025世界陸上競技選手権大会 男子10000m決勝(14日、国立競技場)

男子10000m決勝が行われて、鈴木芽吹(24、トヨタ自動車)は29分33秒37の20位、葛西潤(24、旭化成)は29分41秒84の22位。優勝はJ.グレッシエ(28、フランス)が大混戦となった最後の50mで大逆転し、初の金メダルを獲得、4大会ぶり新王者が誕生した。

前日13日の女子10000mでは廣中璃梨佳(24、JP日本郵政グループ)が給水と位置取りを計算し、6位と2大会連続入賞を果たした。ナイトセッションでも、湿度が高く蒸し暑い状況、観客席の観衆も団扇を仰ぐ姿が多く見られた。

今回は3連覇中のJ.チェプテゲイ(29、ウガンダ)が欠場し、大混戦となった。日本男子はこの種目での入賞はいまだ成し遂げてはいない。26人で争われた男子10000m、葛西、鈴木共にいい緊張感を持った表情でスタートラインに立ち、選手紹介で大歓声があがると笑顔で声援に応えていた。

レース序盤、鈴木は先頭集団、葛西はやや中団で展開を伺った。最初の1000mは3分15秒と超スローペースで始まった。1600mで東京オリンピック™金メダリストのS.バレガ(25、エチオピア)が飛び出した。ペースがあがっても葛西がすぐに反応、鈴木もしっかり葛西についていった。

3000m手前で日本勢2人は給水をしっかりすると、そのまま2人で先頭に立ち、レースを引っ張り世界のトップ選手に揺さぶりをかけていった。4500mで先頭を引っ張っていた鈴木は給水で一度順位を下げた。しっかりと計算されたペースで集団を形成していった。

5000mでアフリカ勢がペースをあげたがそれにも対応し、離されずについていった。ところが、7000m付近で今度はペースダウンと世界の揺さぶりが始まった。

7300mで葛西が仕掛けて、先頭に立ったが、7900mでやや顔を歪めて苦しい表情を浮かべた。8300m付近で大集団に日本勢2人は付いていけず、離れていってしまった。9000mを過ぎると棄権する選手も続出した。勝負は残り50mまで大混戦、最後の最後でJ.グレッシエ(28、フランス)が競り勝ち初めての金メダルを獲得した。鈴木が20位、葛西が22位となった。

【男子10000m 結果】
金)J.グレッシエ 28分55秒77
銀)Y.ケジェルチャ 28分55秒83
銅)A.アルムグレン 28分56秒02
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20位 鈴木芽吹 29分33秒37
22位 葛西潤 29分41秒84

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