
大型データセンター(DC)事業を手掛ける三菱商事系のMCデジタル・リアルティ(東京・港)は18日、NTTグループや三井物産などが出資する海底ケーブル事業者のセレンジュノネットワーク(東京・千代田)と戦略的提携を開始したと発表した。MCデジタル・リアルティのDC拠点を利用する企業は、セレンが運営する日米間を結ぶ海底ケーブルを通じて国際専用回線を迅速に導入・利用できるようになる。
MCデジタル・リアルティは関東・関西で8棟のDCを運営しており、サーバーなどの情報通信技術(ICT)機器を設置するスペースや電源・空調設備などを貸し出すサービスを展開している。今回の提携により、同社の顧客企業はセレンが千葉県、三重県と米カリフォルニア州との間を結ぶ約1万キロメートルの海底ケーブルを通じて、北米や世界各国のDC、自社拠点に接続しやすくなる。
米国とアジア各国の中間に位置する日本はアジア太平洋のデータハブとして重要性が増しており、DC新設や海底ケーブル増強に向けた動きが活発になっている。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みや生成AI(人工知能)の普及でDC間の通信トラフィックも急増している。今回の提携には、こうした企業のDXやAIの需要を取り込む狙いがある。
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