
NTT東日本傘下のNTT Landscape(ランドスケープ)は18日、山梨県山中湖村にICT(情報通信技術)を活用したファミリー向けキャンプ場を開業すると発表した。子供の安全確保や衛生面の不安といった課題をテクノロジーで解消し、親子が安心して楽しめるキャンプ体験を提供する。
「LScamp 山中湖」を10月1日に開業する。キャンプ場全域にWi-Fi(ワイファイ)を整備し、デジタル技術と自然体験を組み合わせた「スマートキャンプ場」として訴求していく。
具体的には仮想現実と現実世界を融合するXR(クロスリアリティー)技術を使ったイベントを開催する。例えば人気ゲーム「マインクラフト」と実際のキャンプ場を舞台とした宝探しゲームを企画している。
安全面では、小学生以下を対象に全地球測位システム(GPS)機能付きのスマートウオッチを貸し出す。位置情報を把握することで迷子防止につなげる。
滞在中の快適性向上も図る。カラスやシカなどが忌避するレーザーを照射するドローンを定期飛行させる計画だ。ゴミの散乱や糞(ふん)害といった鳥獣被害を未然に防ぐ。
音声で照明や空調を操作できるスマートホーム機能付きトレーラーハウスや、スマートフォンで注文した地場産品などをキャンプサイトに届けるデリバリーサービスの実証実験も予定している。
衛生面に配慮した設備としては洗浄機能付きトイレや給湯器付き炊事場、無料シャワー室を設置した。愛犬と一緒に泊まれるドッグラン付きサイトも用意する。
NTTランドスケープはキャンプ場開業を機に、周辺観光施設との連携や地域活性化に取り組む。自然とテクノロジーを融合させた新たな観光モデルを確立して継続的な事業展開につなげる考えだ。
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