旭化成は乳牛の乳房炎原因菌を検出する技術を開発し、技術系専門商社のエア・ブラウン（東京・中央）とライセンス契約を結んだと発表した。独自技術により酪農家自身が現場で約1時間と素早く原因菌を検出できるようにする。牛乳の品質低下や乳量減少を招く疾患の治療方針を立てやすくし、酪農家の経済損失低減につなげる。
乳牛向けの独自技術は、旭化成が保健領域で感染症診断向けに細菌検出技術を研究して得た幅広い細菌種への抗体群や検査キット化のノウハウを応用した。乳房炎の主な原因菌となる大腸菌群、ブドウ球菌、連鎖球菌を乳汁からその場で検出できる。専門検査機関に委託する培養法やPCR法では、結果が出るまで通常1日以上かかるという。
エア・ブラウンとのライセンス契約により旭化成は契約一時金に加え、事業化後に販売額に応じたロイヤルティー（使用料）を受け取れる。日本・アジア・中東地域を対象に特許使用権を許諾するだけでなくノウハウを提供し、早期事業化を支援する。
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