▼認知症 様々な原因により認知機能が低下し記憶障害や徘徊(はいかい)などの症状が出る疾患。アルツハイマー病や脳血管性、レビー小体型など複数のタイプがある。世界で5500万人以上の患者がいるとされる。脳が萎縮して徐々に認知機能が失われるアルツハイマー病の患者が最も多く、認知症全体の7割を占める。

国内でも認知症患者は増加の一途をたどる。厚生労働省研究班の推計では2025年で高齢者の3.5人に1人が認知症かその前段階にあたる軽度認知障害(MCI)だとされる。このため、製薬各社は治療薬の開発競争を激化させており、23年にはエーザイが米バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」を国内で発売した。24年には米イーライ・リリーが「ドナネマブ(製品名ケサンラ)」の販売を始めた。
検査分野では、H.U.グループホールディングス傘下の富士レビオがアルツハイマー病を血液で診断する検査薬の承認を米国で取得するなど、技術革新が進んでいる。国内勢ではシスメックスや島津製作所も認知症を診断する検査薬を開発している。
【関連記事】
- ・認知症ケアの社会的コスト、米では1兆ドル超 働く家族の介護負担増
- ・認知症の45%は予防可能、リスクは何歳からでも下げられるか
- ・[社説]認知症の人に優しい製品を
- ・春秋(9月21日)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。