
2023年1月に閉店した北海道帯広市の老舗百貨店・藤丸の旧店舗(地上8階、地下3階)解体工事が22日から始まる。屋号を継ぎ、再建を目指す新会社「藤丸」は、約2年間で解体を終え、跡地に新商業施設を建設して30年ごろの開業を目指すとしている。
旧店舗の延べ床面積は約4万2000平方メートルで、解体工事は萩原建設工業、川田工業、ネクサス(いずれも帯広市)の共同企業体が実施。解体費用は約20億4500万円で、国と道、市の補助金や企業版ふるさと納税の寄付金などを活用する。
工事着手を控えた16日、旧店舗1階で安全祈願祭があり、新会社の村松一樹社長は「地域住民の思い出を作った建物の解体は悲しく残念だが、30年を目指して建設する新しい建物に期待していただきたい」と話した。
新商業施設のフロア構成などの概要は固まっていないが、百貨店機能も残す形で検討しているという。
旧藤丸は1900年創業で、今回解体される店舗は1982年に建築され、市民が愛着を込め「藤丸さん」と呼ぶ中心市街地の顔だった。【鈴木斉】
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