千葉県佐倉市でDIC川村記念美術館を3月末まで運営していた大手化学メーカーDICは、所有する美術品384点のうち主要な約80点を競売大手クリスティーズのオークションに出品すると発表した。このうち、経済的価値の高いモネやルノワール、シャガール、マティスなどの約20点は、11月に米ニューヨークで開催されるオークションに出品する。
同社は昨年12月に、コレクションの約4分の3を売却する方針を表明。対象となるのは約280点で、約80点以外はオークション以外の方法で、来年末まで段階的な売却を続けるという。今年中に少なくとも100億円の売却益を目指すとしてきたが、DICは「実現できると確信」としている。
同社は、マーク・ロスコやジャクソン・ポロックといった戦後米国美術を中心とした約100点については引き続き保有する方針を示しており、東京・六本木の国際文化会館に30年に完成予定の新施設に移転することを明らかにしている。
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