両毛地域を走る鉄道はどの路線も運行本数が少なく通勤利用者は限られる(群馬県桐生市の東武桐生線新桐生駅)

群馬県南東部と栃木県南西部にまたがる「両毛地域」の7市と6つの商工会議所が職員に公共交通での通勤を推奨するキャンペーンを実施する。10月3日〜12月26日の金曜日は市職員らが率先して通勤に鉄道やバス、タクシーを使い、夜は「街なかの飲食店に繰り出して寄り道しよう」と呼びかける。

今回「りょうもう7市6商工会議所合同公共交通利用デー」を主催するのは「両毛地域東武鉄道沿線活性化協議会」。同協議会は群馬5市(桐生市、伊勢崎市、太田市、館林市、みどり市)と栃木2市(佐野市、足利市)、6商工会議所(桐生、伊勢崎、太田、館林、佐野、足利)、東武鉄道で構成する。JR両毛線やわたらせ渓谷鉄道、バスなどの利用も促す。

東京近郊では通勤客が多く利用する東武伊勢崎線も終点の伊勢崎駅では日中の運行頻度は1時間1本(群馬県伊勢崎市)

実施日にはノー残業デーを心がけ、夜は職場近くの飲食店に寄り道して市街地活性化も狙う。両毛地域は圧倒的な車社会で「電車やバスで通勤するのは数%」(群馬県内の市職員)。一方で高齢で運転が難しい住民も増え、公共交通を含めた次世代モビリティーの構築が課題となっている。単純合算でも7500人以上いる7市の職員らの一部でも公共交通を使うことで課題発見や健康増進を促す。

【関連記事】

  • ・東京スカイツリー、展望台の入場券を変動価格制に 26年4月から
  • ・東武博物館、戦時中の鉄道運行・空襲被害の記録公開 10月13日まで
  • ・栃木・鬼怒川温泉再生へJTBと旅館組合がタッグ 「泊食分離」進める
  • ・アニメ「前橋ウィッチーズ」聖地巡礼、群馬の公共交通弱さ浮き彫り

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。