
エーザイと米バイオジェンはオーストラリアでアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(製品名はレケンビ)」の承認を取得したと発表した。同国の規制当局は当初、レカネマブを承認しないとの審査結果を出していたが、行政審査裁判所での審議を経て承認した。
早期アルツハイマー病の患者のうち、脳の出血や腫れといった副作用が比較的出にくい患者を対象に承認を得た。具体的には「APOE4」という遺伝子を持たないか、1つしか持っていない患者が投与を受けられる。
同国の規制当局であるオーストラリア医療製品管理局(TGA)は当初「レカネマブの有効性が副作用などのリスクを上回らない」と判断し、2月に非承認の決定をしていた。行政審査裁判所にエーザイ側が審査を求め、議論の結果、承認に向けて合意した。
エーザイによると、同国の認知症患者数は約42.5万人と推定される。レカネマブは日米や欧州連合(EU)など50カ国・地域で承認を取得している。
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