函館市とJWFCは、函館港をSEP船の母港とする協定を結んだ(25日、北海道函館市)

戸田建設などが出資するジャパン・ウィンド・ファーム・コンストラクション(JWFC、東京・中央)は、洋上風力発電所の施工や修理に必要な「SEP船」の母港に函館港を選んだ。25日、函館市と協定を結んだ。SEP船は2026年5月に入港する予定で、函館港を拠点に東北地方や道内の洋上風力案件の施工を目指す。

JWFCは戸田建設のほか熊谷組や西松建設、道内最大手ゼネコンの岩田地崎建設など6社が出資し、SEP船の共同保有を目的に設立した。保有するSEP船は中国で改修中で、26年3月に完成予定。最大18メガワット(1万8000キロワット)の洋上風車の施工に対応できるようになる。

協定では、洋上風力発電設備の建設やSEP船の運用に必要な資材や部品を、できるだけ道南の事業者から調達することや、港の岸壁利用にあたってクルーズ船などとの調整に努めるといった項目を盛り込んだ。利用する埠頭は今後、決める。

函館港を選んだ理由についてJWFCの清原啓太代表取締役は「函館港は水深が深く、東北地方のプロジェクトにも地理的に近い」と語った。函館市の大泉潤市長は「渡島・檜山地方唯一の重要港湾である函館港がSEP船の母港になるのは、地域経済の発展につながり意義深い」と述べた。

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