「ソニーフィナンシャルグループ」は、生命保険や銀行などを傘下に置くソニーグループの金融子会社で、グループ再編を進めるため今月29日に東京証券取引所のプライム市場に上場します。

通常の上場では一般の投資家に株式が売り出されますが、今回会社は「パーシャル・スピンオフ」と呼ばれる制度を使い、グループの今の株主に会社の株式を割り当てます。

税制上の特例を設け、競争力につながる事業再編を促そうと作られたこの制度の活用は国内では初めてだということで、遠藤俊英社長は「ソニーグループはエンターテインメント企業なので、金融事業への投資は一番最後になりがちだが、上場をきっかけにいろいろな経営判断が機動的にでき、市場に対じして適切な資金調達ができるという意味においてウィンウィンだ」と述べました。

また、グループから研究開発部門の人材を受け入れて、新たな金融サービスを開発していく方針も明らかにしました。

遠藤社長は「まだまだ国内で市場シェアを拡大することができるので、そこにしっかり集中する。お客様にとって魅力で、感動を味わえる差別化したサービスを提供していきたい」と述べ、グループの連携を強みに独自色を発揮していく考えを示しました。

金利のある世界で業界内の競争が一段と激しくなる中での上場となり、市場でどう評価されるかも注目です。

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