発光ダイオード(LED)大手の日亜化学工業が29日発表した2025年1〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比96%減の7億8000万円だった。同社は大半の製品を徳島県内で生産して輸出で稼いでいるが、前年同期と比べ円高が進んだことで為替差損を115億円計上したことが響いた。売上高は9%減の1746億円で、2年連続の減収減益となった。
部門別ではLEDや半導体レーザー(LD)などの光半導体事業の売上高は6%減の1298億円だった。主力の車載用LEDではヘッドライト向けを中心に他社との競争激化に伴い販売価格が低下した。スマートフォン向けのフラッシュLEDの販売価格の下落もあり、売り上げの減少につながった。
リチウムイオン電池の正極材事業の売上高は19%減の422億円となった。相場変動リスクを抑えるために原材料の自社調達を減らしていることに加え、原材料相場の下落に伴う販売価格の低下が売り上げに影響した。一方で、同事業の営業利益は48億円と、営業損失だった前年同期から黒字に転換した。
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